田舎の埋もれた宝を“デザイン”の力で輝かせる男!

2015/10/29(木)22:00
高知県に根ざし、田舎のオリジナル商品のパッケージやキャッチコピー、さらにはプロデュースも手がけるデザイナー、梅原真。一見「なんにもない」田舎の埋もれた商品の魅力を引き出しヒットさせてしまう梅原は、デザイン業界でも一目置かれている。29歳でフリーのデザイナーとなり、当初は地元スーパーの広告や食品パッケージをデザインしていた。しかし、自分の好まない商品のパッケージをつくることに疑問を抱く。そんな時、梅原は印象深い風景と出会う。四万十川にかかる「沈下橋」。手すりも欄干もないシンプルな橋は、大雨が降ると川に沈み、収まると顔を出す。四万十の風景に馴染んだ沈下橋の姿から、等身大の田舎でいいのだと悟る。それがデザイナー梅原の原点になった。そして今も梅原は商品や生産者の真の魅力を探り、等身大のデザインをし続けているのだ。
そんな梅原に憧れ、後を追う人たちもいる。高知・仁淀川町。ひときわ奥深い山あいに1年半前Uターンした竹内太郎さん40歳。山に自生する草木からハーブティーを作ってビジネスにするという。梅原が主張し続けてきた、まさに田舎の足元から生みだすビジネスだ。後継者ともいえる人物の出現に、梅原も出世払いでデザインを引き受けた。梅原イズムが地方にじわじわと浸透している。
梅原が今、最も力を入れるのが、山の再生そのもの。その切り札にと考えているのが地元の“栗”。四万十の栗は知名度こそないが、大粒で糖度が高い。そこで、栗の味そのものの良さを活かすスイーツを商品化し、年間2500万円も売り上げるようになった。ところが近年、栗山は荒れ、収穫量はかつての40分の1に…。そこで、栗山そのものを再生させるプロジェクトを立ち上げた。栗の木を一本一本剪定し、10年以上かけてよみがえらせるという地道な計画だ。栗をきっかけに、山も地域の暮らしも再生させる壮大な挑戦が進んでいく。
 梅原は言う。地方に大事なのは、「自分で考えろ」ということ。何もないと嘆くのではなく、アイデア次第でそれは魅力に変わる。その言葉を具現化したのが、高知・黒潮町の「砂浜美術館」。何もない砂浜に1000枚以上のTシャツを並べたところ、6日間で3万人を集客するイベントに。地方に金も人も呼ぶ梅原、その活躍の場はまだまだ広がっている。
続きを読む