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密着!「築地」7ヵ月~移転問題…新たな挑戦~

2016/12/20(火)22:00

豊洲新市場への移転が2ヵ月余りとなった8月31日。小池都知事が、豊洲移転延期を発表した。豊洲新市場に勝負をかけ、移転に向けて億単位の投資をしてきた大手仲卸業者「山治」の山崎社長は怒りをぶつける。「風評被害が心配、誰も豊洲から魚を買わなくなる…」。一方、市場移転を機に廃業を決めていた「徳永水産」も戸惑いを隠せないでいた。「辞めるに辞められなくなった…」すでに取引先には廃業を知らせるハガキを発送済みだ。豊洲移転で事業拡大を狙っていたプレコフーズも揺れていた。プレコフーズは、もともと食肉卸の会社。仲卸「嘉徳」の営業権を買い取り子会社化した。豊洲新市場には、すでに大きな加工スペースを確保し、多額の設備投資をしているのだ。一方、築地の場外に新設された「築地魚河岸」。市場が豊洲に移転した後も築地の賑わいを維持しようと中央区が造った施設なのだが、移転が不透明の中、「築地魚河岸」の役割は今どこにあるのか? この施設もまた、移転問題に翻弄されていた。 豊洲移転を見据え動き出していた新規プロジェクト「いなせり」。築地のすべての仲卸業者が加盟する東卸が、経営環境の打開策としてIT企業と手を組んだ。仕組みは、仲卸が扱う魚介類をサイトに出店、関東圏の飲食業者がサイトを通じて購入できるというサービスだ。仲卸業者は、これまで“相対商売”を基本として、市場に足を運んでくれる飲食業者に魚を売ってきた。しかしこのサービスを利用すれば、中小の仲卸業者にとっては、ビジネスチャンスとなる。システム開発を担当するのは、日本エンタープライズ。「いなせり」のスタートは12月5日。当初は豊洲新市場の施設を活用することが前提だったため、移転延期でオペレーションの変更を迫られることに・・・。果たして新サービスはうまくいくのか?

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“冬の味覚”に異状あり!~カニ・サバ…知られざる危機~

2016/12/13(火)22:00

 日本人が慣れ親しんできた食材をどう確保し、守っていくのか。現場の最前線を追った。  東京・新橋の居酒屋「かに地獄」。手頃な価格でカニを食べられるとあって、連日、大勢の客が押しかける人気店だ。しかし今、深刻な問題が。カニの価格が上昇していたのだ。日本で消費されるカニの多くは、海外からの輸入モノ。その量は、国産の約1.5倍に上るという。主な輸入元はロシア、カナダ、アメリカ。そのロシアとの間には2014年12月、日本に対してカニの密輸を防止するための協定が発効。アメリカでも今年、漁獲枠が40%削減された。追い討ちをかけるのが、中国の存在だ。現地ではカニが大人気となり、最近は日本より高値で買い付けているという。  カニの輸入で業界大手の商社、アライアンスシーフーズ(東京・中央区)。今年は、夏の段階で予定量の半分ほどしか買い付けられていないという厳しい状況だ。  そこで注目したのが、なんと北極圏。バレンツ海と呼ばれる海域で、カニを獲ろうというのだ。3年前から世界に先駆けて操業を重ねてきたが、問題は船員たちの加工技術が未熟なこと。せっかく水揚げしたカニの品質管理が不十分で、商品にならなかったのだ。船員たちを指導するために現地に送り込まれたのが、アライアンス社の大谷雅康さん。目指すは今年の年末商戦だが、そこに意外な“壁”が立ちはだかった…。  青森・八戸漁港。サバの水揚げで知られた地だが、2年前からある異変に見舞われていた。獲れるサバのサイズが小さくなり、漁獲も減っているのだ。様々な原因が推測されたが、そのひとつが、中国の存在。日本は近海でサバを漁獲しているが、中国は公海にまで漁船を走らせ、日本では禁止されている漁法で大量にサバを獲っているのだ。このままでは産卵するサバが減少し、資源が枯渇しかねない状況だという。  “庶民の味”サバの減少を何とかしようと、日本国内でも動きが。その先頭を走るひとりが、九州大学の長野直樹准教授。2年前に佐賀・唐津でサバの完全養殖に成功し、「唐津Qサバ」のブランドで売り出した人物だ。  長野准教授の狙いは、東京への販路拡大。ある“売り”を武器にして、一歩を踏み出そうとしていた。果たしてその戦略は、成功するのか…。

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今こそ、地元の“助っ人”に!

2016/12/06(火)22:00

人口減少などにより地方の衰退が進む中、「こんな時こそ地元の経済に貢献しなくてはいけない」と踏ん張っている地域の金融機関がある。 大阪シティ信用金庫は、取引先を回りながら「販路を拡大したい」「新製品の開発で協力企業が必要」などの情報を集めている。それを集約するのが「企業支援部」。企業の持つ技術や特許をデータ化し、取引先から依頼があれば、協力企業を探し出す。そして双方を引き合わせ、新商品の開発につなげる。こうして新たな融資のきっかけ作りをしている。 リーダーの日比野さんは8月、あるメーカーから依頼を受けた。「農業用の電動一輪車を開発したいので、協力会社を紹介してほしい」。日比野さんは、データベースにある2400社の中から、ある企業を選出。両社を引き合わせ、試作機づくりが始まった…。  兵庫県の但馬銀行が今、積極的に活用しているのが「ふるさと投資ファンド」。ネット上で一般から小口融資を募る仕組みで、商品やサービスだけでなく、業績によっては「元本+配当金」もある。地域密着推進課の中島さんは、この「ふるさと投資」を使って地元企業が成長すれば、その先の融資につながると考えている。 養父市の谷常製菓は、ふるさと投資で集まった資金を使い瞬間冷凍機を購入。ケーキを「作りたてのままの味」で長期保存することが可能になり、販路を拡大できるように。さっそく地元の栗を使った高級ケーキを大阪・高島屋で売り出すことに…。 また中島さんは、マイハニーという、小さなハチミツメーカーにもふるさと投資を活用しようとしていた。耕作放棄地に花を植え、養蜂をしている会社だ。しかし、クリアしなければいけない様々なことが…。 果たして、中小企業にとって最も身近な金融機関は、本当の意味で彼らの“助っ人”になれるのか。

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新時代を行く!「企業城下町」

2016/11/29(火)22:00

大阪・門真市。パナソニックグループが本社を構える典型的な「企業城下町」だ。松下と取引のある中小企業は、創業者・松下幸之助の経営哲学「共存共栄」という考えから、「共栄会社」と呼ばれてきた。その中でも、特に優秀な技術を持つ企業が「協栄会」として組織化されていたが、2012年、41年間の歴史に幕を下ろした。パナソニックの仕事が激減した元協栄会の会社社長は「パナソニックのおかげで技術力を身につけた。あとは自分たち次第」と話し、慣れない営業活動で新たな仕事を探しているという。 4月に発覚した三菱自動車の軽自動車の燃費不正問題。その生産拠点、水島製作所がある、岡山県倉敷市。市役所の担当者によると、三菱自動車の減産でほかにも様々な影響が出ているという。車のマフラーなどパイプをカットする2次加工業者。仕事の8割が三菱関連だという。受注量が半分に減り、従業員には仕事を午前中で切り上げてもらっている。社長は以前は三菱の仕事で手一杯で販路を広げようと考えたこともなかったと振り返る。取引のある大企業の業績が大きく崩れたとき、波を打つように影響が広がっていく現場がここにはあった。 日立製作所は発電事業、家電、自動車、ITなど多種にわたる事業を茨城県内で展開。時代を重ねるごとにその規模を拡大してきた。しかし近年では海外に仕事が流れ、地域の町工場が請け負う仕事が減少している。ひたちなか市の工場経営者、エムテックの松木さんは、地元の若い経営者や跡取り息子たちを誘って町工場10社でGLITというチームを結成。ネジや板金加工、切削加工などそれぞれの強みを生かして、チームで新しい仕事を取ってこようというのだ。また松木さんはドイツでも新たな挑戦を考えていた。ものづくり技術の商談会に参加し、日本企業の技術力をアピールする松木さんはこの地のメーカーと手を組んでヨーロッパ・アジアへ売り込めないかと模索していたのだ。

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巨大“規制”に挑む!

2016/11/22(火)22:00

 スーパー特売の常連商品、牛乳。一方で、生乳から作るバターはここ数年、なぜか品不足が続き、価格は10年間でおよそ40%アップ。「今年のバター不足は去年より深刻だ」と、あるベーカリー店はバター確保に躍起だ。いったいなぜ「バター不足」は起きるのか。現場を追ってみると、ある巨大な“規制”の存在が浮かび上がってきた。その存在が、バター価格上昇の一因にもなっているという。  実は今、それを打ち破ってバター不足をなくしたうえ、酪農家の自由な経営、商品流通も勝ち取ろうと立ち向う人がいた。“巨大規制”との対決の行方は…。「バター不足」という日常風景から、日本が抱えている大きな課題の解決策を模索する。  一大観光地・箱根に本拠を構える「箱根ベーカリー」。厳選した素材と職人技で焼き上げるパンが人気だが、実は今、あるピンチに直面していた。パン作りに欠かせないバターが足りないのだ。ここ最近、毎年のようにニュースで取り上げられる「バター不足」。実は消費者だけでなく、ベーカリーをはじめ様々な業者にも影響が広がっていた。  箱根ベーカリーが頼ったのは、群馬県伊勢崎市の「MMJ」という会社。いま、全国の酪農家から注目されている企業だ。社長の茂木修一さんは酪農家から直接生乳を買い付け、牛乳をつくる中小の乳業メーカーに販売している。茂木さんは早速、仕入れた生乳で箱根ベーカリーのためにバターを作ってもらおうと加工会社を訪ね歩くが、返ってくるのは「担当者が不在」という返事。  実は生乳取引は、国などから指定を受けた「指定団体」と呼ばれる組織が国内の生乳流通の95%を取り仕切っている。全国で10の指定団体があるが、すべて農協の組織だ。一方、「MMJ」は指定団体から独立して生乳を流通。つまり加工会社は、MMJと取引すると「指定団体」から睨まれ、生乳を融通してもらえなくなることを恐れているのだ。  茂木さんが「指定団体」に立ち向かって生乳を流通させるのには理由があった。「指定団体」に出荷すると、酪農家が生産量や価格を自由に設定することは難しいのだ。実はこの「指定団体」をめぐる生乳の流通のなかに、バター不足の一因が隠れていた。果たして茂木さんは、箱根ベーカリーにバターをもたらすことはできるのか…。  一方、酪農家の間にも、茂木さんと取引して自由な酪農運営を目指そうという人が現れるようになった。北海道のとある地方の酪農家の男性も、その一人だ。MMJに生乳を出荷するためには、これまで取引してきた地元の農協との契約を解除する必要がある。しかしそこには、思わぬ“壁”が…。

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“知られざる”うまい魚を届ける! 〜漁業を救う新手法〜

2016/11/15(火)22:00

日本の魚食文化が危機に瀕している。世界的な争奪戦で輸入魚の価格は高騰。国内の漁業は、後継者不足や食文化の変化によって縮小の一途を辿っている。そんな中、これまでの常識を打ち破る手法で各地の漁師と手を結び、今まで知られて来なかったうまい魚を消費者のもとへ届けようという企業が登場した。  新しいタイプの「魚屋」として注目されているのが「sakana bacca(サカナバッカ)」。明るい外観は、まるでオシャレなブティック。現在都内に5店舗を展開。大きなガラスケースに並ぶのは、全国各地から届いた珍しい魚。仕掛けたのは「フーディソン」というベンチャー企業。代表の山本さんは、地方で漁師と知り合い、流通の過程で多くの中間マージンをとられていること、さらに大手スーパーなどは、定番・定量・定時・定価という「四定」を実現できる魚しか買わないことを知った。そこで「魚ポチ」というECサイトを立ち上げ、朝3時までに飲食店が注文すると、1匹からでも当日の午後までに納品するシステムを作った。現在では5000店の飲食店が“買い手”として登録。フーディソンには全国から「販路を広げるためのアドバイスを」との問い合わせが相次ぐ。新潟・村上市・岩船港。漁師たちは高齢化が進み、「儲からない」と嘆くばかり。この現状を打開すべく、フーディソンは地元でしか流通していない、ある魚に賭けることに。また、三重・紀北町では、「紀北もん」という新ブランドの確立を目指す。果たして「“知られざる”うまい魚」は東京で受け入れられるのか? 一方、福井県鷹巣港。午前3時に出港した漁船の船尾にはためく大漁旗には「くら寿司」の文字。漁師と共に網を上げるのは、回転寿し「くら寿司」のバイヤーだ。くら寿司は廃業寸前の定置網漁船と年間契約し、その水揚げを全て買い取ることにした。水揚げからわずか3時間で大阪の工場に入れ、寿司ネタに加工する。国産天然魚の寿司を1皿100円で提供するなどの、「天然魚プロジェクト」の一環だ。そこには田中社長の思いが…「日本の漁業をなんとかしないと。魚を販売する企業として危機感を感じる」。10月、大阪・貝塚市に「天然魚のテーマパーク」をうたう巨大施設を建設。大型店舗、鮮魚の直売店と共に加工場を設置。各地から直送されてくる魚を加工し、店舗へ届けるのが狙いだ。しかし、「漁船まるごと全量買い取り」なので、少量多品種の様々な魚を「商品化」しなくてはいけない。不漁の日が続けば仕入れにも影響が…。果たして、「回転寿し」の常識を越えた挑戦は、成功するのか?

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攻める!日本のコメ

2016/11/08(火)22:00

 消費量が減り続ける日本の主食、コメを巡って今、激しい戦いが繰り広げられている。各産地は新銘柄を次々と開発、「美味しさ」を武器に生き残りを図る。北海道の「ゆめぴりか」はいまや、高級米の常連に。その猛追を受ける日本一の米どころ、新潟は、「コシヒカリ」と並ぶ新たなトップブランド「新之助」を投入しようとしていた。激戦の中で、かつてのブランド銘柄が凋落するケースもみられる。 精米機や洗わずに炊ける「無洗米」を手がける和歌山市の精米機メーカー「東洋ライス」は、新たに「ロウカット玄米」というコメを開発した。健康に良いとされるが食べにくい玄米を、白米のように美味しく食べられるという。玄米の栄養もほぼものまま残っている“いいとこ取り”の商品だ。  東洋ライスの副社長、阪本哲生さんは、この「ロウカット」技術を使った新たな主力商品を生み出そうと考えていた。注目したのは、島根県の「安来」と呼ばれる地域。「東の魚沼、西の仁多米」と謳われる高級ブランド「仁多米」の産地のすぐ隣だ。仁多米作りと同じ水や気候条件を兼ね備えた生産地だが、ブランド力はゼロ。生産されているコメは、美味しいにもかかわらず「無名」の商品だった。  早速、「無名の美味しいコメ」と「ロウカット技術」のコラボがスタート。実はこのとき、阪本さんは国内だけでなく、海外市場も視野に入れていた。食べやすい「白米」ではなく、あえて「玄米」を欲しがっている国があるというのだ。阪本さんたちが生み出す新商品は、果たして国内外の市場で受け入れられるのか…。  コメ産地の生き残りをかけた「ブランド米戦争」に今年、本格的に参戦するのが青森県。青森の米は業務用として大手外食チェーンなどで使われてきたため、「ブランド」として一般消費者に認知されることはなかった。  新たな青森の看板となる農産品を生み出そうと、県が10年かけて開発したのが「青天の霹靂」だ。2015年には、「美味しいお米」の証となる「特A」を獲得。斬新なネーミングとパッケージで話題となった。  いよいよ今年、「青天の霹靂」の本格販売を迎えるなか、青森県は独自の戦略でコメを売り込む専属部隊「ごはん部」を結成した。狙うは大消費地、首都圏。まずは知名度を上げるため、都内であるイベントを仕掛けようとしていた。もはや美味しいだけでは差別化できないブランド米。「青天の霹靂」は果たして、「ごはん部」のPRで消費者にうまく浸透するのか?

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女性の“チームワーク”が地方を変える!

2016/11/01(火)22:00

女性の働き方に注目が集まる中、地方の子育てママたちがチームで働く仕組みを自ら作る動きが広がっている。静岡の女性専用シェアオフィスでは、それぞれ経験や知識を持つ子育てママがチームを結成。このチームが中小企業再生などで引っ張りだこになっている。一方、三重ではフルタイムで働けない主婦の空き時間を有効活用した、女性だけの農園の有機野菜に全国から注文が殺到。シリーズ「働き方が変わる」第15弾は、地方再生にもつながる、新しい女性の働き方を追った。

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医療現場を救う!町工場の“技”

2016/10/25(火)22:00

医療機器の市場は高齢化により拡大しているが、様々な規制もあって、新規参入が難しい。国内メーカーは伸び悩んでおり、海外メーカー優勢が続く。しかし今、全国各地で「医工連携」と呼ばれる取り組みが始まり、日本の“ものづくり”を支える中小企業と医師たちが手を組み始めている  例えば骨折でプレートを入れたり人工関節を入れる手術で使われるのが医療用ドリル。医師たちに聞くと、骨の表面でドリルの刃先が滑ってしまい、穴を開けづらいことが多く、「最も使われる術具のはずが、最も軽視されてきた」と話す。この状況に目を付けたのが鳥取県日吉津村のビックツール。従業員60人の中小企業で、ステンレスなど金属に穴を開けるための工業用ドリルを製造販売する。整形外科用のドリルの試作を重ね、医師たちからも「こんなドリルは見たことがない」という画期的なドリルを開発。先端部分が三日月のような形で、硬く滑りやすい素材でもしっかりと刃先で捉え、鋭い切れ味で穴を開けることが出来るという。そのビックツールが次に取り組み始めたのが、歯科用インプラントを埋め込む際に使うドリル。最大の課題は、切削時の発熱を抑えられるか…実現すれば、患者の負担が大きく減るという。非常にハードルの高い挑戦が始まった。 「もう“点滴を吊るす”という発想をやめたいんです…」こう話すのは、川崎市の総合川崎臨港病院の渡邊嘉行院長。重力を利用する点滴の構造は100年以上変わらない。専用のスタンドを手放せず、歩くにも不自由。スタンドが転倒し事故につながる危険も伴う。「吊るさず持ち歩ける点滴があれば、患者の負担を減らせます」と言う渡邊さんに協力を申し出たのが、創業50年、埼玉県川越市の入江工研。液晶パネルの製造現場に欠かせない「真空の空間を作る」技術に長け、別の業界でも活かせないかと模索していた。新規事業担当チームによる、今までにない点滴を作る挑戦を追う。

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食の常識を変える!凍らせてナゼうまい

2016/10/18(火)22:00

1000店以上のレストランなどで使われているのが、あるパンメーカーが納入したパン。ちぎるとパリッと音を立て、外はカリカリ、中はしっとりとしていて“焼きたて”の味わいが客に好評だ。実はこれ、“焼成冷凍パン”と呼ばれるもの。製造元で焼きあげた後に冷凍し、納入され、厨房で軽くオーブンで加熱するだけでよく、パン職人もいらない。このパンを製造しているのが、群馬県桐生市の「スタイルブレッド」だ。ここはもともと大正時代創業の“町のパン屋さん”。パン職人として4代目社長を継いだ田中知さんは、朝早くから夜遅くまで働き続けるパン職人としての限界を感じた。そこで2006年、焼成冷凍パン事業を開始すると、売り上げを10年で12倍に伸ばした。現在は一般家庭への販売に力を入れ始めている。そこで、総合スーパーの「イオン」とタッグを組み、新たな冷凍パンを開発、主婦たちに売ろうというのだ。“シェフ”から“シュフ”へ!その取り組みに密着した。 余ったご飯を家庭の冷蔵庫で冷凍後、解凍すると黄ばんでパサパサとした食感になってしまうことも多い。これは「冷凍障害」と呼ばれるもので、食品業界を長年悩ませてきた。これを解決できると今、注目されているのが、「不凍物質」と呼ばれるもの。この不凍物質を研究開発しているのが関西大学の河原秀久教授だ。河原教授はカイワレダイコンやエノキダケから不凍物質を抽出することに成功。これを使うことで、食材を新鮮な状態で長期間保存できるようにした。河原教授は化学メーカーの「カネカ」と協力し、100社以上の食品メーカーに不凍物質を供給している。しかし、不凍物質で品質保持できる食材はまだ限られている。そこで、河原教授は新たな冷凍技術の開発に着手。冷凍障害を起こしやすい生野菜、特に葉物野菜を“凍らせない冷凍”で長期間保存可能にしようというのだ。

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“デフレ再燃?”新サバイバル

2016/10/11(火)22:00

「デフレ脱却」の掛け声とともに、一時は「高価格でもこだわり重視」というような商品がもてはやされた。しかし今、消費者の間で再び節約志向が高まり、物価は下落の一途、「デフレ再燃か…」との声も聞こえる。そんな中、低価格を売りにした企業の新たなサバイバルが始まった。まず家具チェーン最大手の「ニトリ」。意外なところから出店の依頼が舞い込んでいた。百貨店の「髙島屋」。9月9日にリニューアルオープンする「横浜港南台店」の上層部、4階と5階部分に初出店することになった。髙島屋が価格も顧客層も対極にあるニトリに共闘を呼びかけたのだ。また、西友が低価格路線を堅持するため2012年に商品化したプライベートブランド「みなさまのお墨付き」。200品目を今後2年間でリニューアルするとともに、100品目について値下げする方針を打ち出した。担当者は「値段を下げた商品が如実に売れていく」と価格に敏感な消費者意識を分析する。一方、ファミリーレストラン最大手「すかいらーく」では「ガスト」で今年に入り来店客の前年割れが続くなど苦戦を強いられた。そこで今年6月にメニューを刷新、500円台~600円台の値ごろ感のある価格帯の商品を強化した。年配客や女性客向けを中心に新たな値ごろメニューを投入する。果たしてその成果は…。そして「郊外型」「タッチパネル」「特急レーン」といった回転寿司のサービスでパイオニアだった「かっぱ寿司」。デフレ真っ只中の2010年度には、業界一の売り上げを誇った。しかしライバルが業績を伸ばす中で、価格競争に陥ったかっぱ寿司は「安かろう悪かろう」とのイメージが定着、いつしか業界の“負け組”に転落してしまった。そんな中で訪れた消費者の節約志向。今を復活の好機ととらえイメージ刷新に乗り出す。担当者が向かったのは北海道・網走。美味しくて安く提供できる「いくら」の買い付けに奔走する。

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ニッポンの“味”で世界の食を変える!

2016/10/04(火)22:00

全国シェアの約4割を占める日本一の鰹節生産地、鹿児島・枕崎市。ところが食の多様化が進むなかで年々生産量も下がり、厳しい状況が続いている。廃業する工場も多く、最盛期150軒以上あった生産工場も48軒にまで減ってしまった。そんななか、枕崎の鰹節生産者ら10社がタッグを組んで新たな戦略に打って出た。世界を代表する料理・フレンチの本場に「鰹節工場」を建設し、現地で鰹節を生産、まだまだ鰹節が広まっていないヨーロッパ市場を開拓しようというのだ。リーダーの大石克彦さん(58歳)は、「いかに日本と変わらない品質の鰹節を生産するか」が大きな課題だと話す。試行錯誤を続ける大石さんたち。無事、工場のオープンを迎えるものの、果たして現地で作った鰹節は受け入れられるのか…。 チョコレート油脂や大豆食品の製造・販売を行う不二製油が新たに開発した、「豆乳クリーム」と「低脂肪豆乳」。独自の技術から生まれた画期的な製品だという。豆乳は、牛乳のように、分離して油分(クリーム)と水分(脱脂乳)に分けるのは不可能とされてきたが、不二精油は豆乳を分離させる技術を世界で初めて確立した。この2つの豆乳素材は瞬く間に料理界に広まり、いまでは3つ星料亭「菊乃井」をはじめ、多くの店で使われている。不二製油がいま力を入れているのが、世界市場での販売だ。欧米を中心にヘルシー志向が高まる中、植物由来の豆乳には大きな需要があると踏んだのだ。しかし、豆乳になじみのない海外で売っていくには、日本とは別の切り口での提案が必要になる。そこで、この2つの豆乳をベースに加工品を作り、売り出そうと考えた。一体、何が出来上がるのか?

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今こそ、社員を鍛える!

2016/09/27(火)22:00

社員を東南アジアなどの新興国に送り込み、本業で培ったスキルを生かして貧困などの社会問題の解決のために活動させる。そんな人材育成を行う企業が増えている。海外の大学などで勉強する「留学」ではなく、実際に仕事を通じて学ぶことから「留職」と呼ばれている。NPO法人のクロスフィールズが作るプログラムで、これまでにパナソニックやハウス食品など30社が導入している。今年3月、日立製作所の石黒康平さん(30歳)が「留職」することになった。石黒さんはソフトウェアのエンジニア。自分の仕事が社会にどう役立っているのかわからず、やりがいを感じられずに悩んでいた。海外旅行すら行ったことがなかった石黒さんが送り込まれたのは、東南アジア・ラオスにある貧困層向けの小児病院。石黒さんに託されたのは、3ヶ月の滞在期間中に病院内のITシステムを改善すること。与えられた仕事をこなすのではなく、自分で課題を見つけて仕事を生み出さねばならない。初めての経験に戸惑いながらも、石黒さんの挑戦が始まった。一方、今年5月、北海道・美瑛町で、異業種合同の「リーダー育成」合宿が始まった。参加したのは、ヤフー、アサヒビール、テンプHD、日本郵便、美瑛町役場の社員たち。ごちゃ混ぜでチームを組み、地元・美瑛町が抱える課題の解決策を編み出すというものだ。各社の人事担当者も合宿に参加。研修で培った内容を会社に持ち帰ることで、今後の人事戦略に生かすという。アサヒビールの宮崎淳さん(43歳)は中堅の営業職。営業成績は優秀で、上司からはリーダーとして期待されているが、物足りないところがあるという評価。そこでリーダーシップを身につけようと、この研修に参加した。宮崎さんはAチーム。他の企業から参加したメンバーはみんな20代~30代と年下だ。発想や考え方が全く異なるメンバーたちが、激しく意見をぶつけ合う。宮崎さんはこの研修で、変わることができるのか?

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“自動運転”がやって来た!

2016/09/20(火)22:00

自動運転が新たなステージを迎えている。ある調査会社では、2025年には新車の13%を占めると予想。完全自動運転を見据え、開発競争には世界中の自動車メーカーやIT企業がしのぎを削る。8月には日産が自動運転車「セレナ」を発売。海外メーカーの高級車には既に搭載されている自動運転機能の一部をファミリーカーに導入、国内メーカーとして初めて世に出した。300万円を切る価格で普及を狙う。自動運転と聞けば、「うたた寝しても大丈夫」「スマホいじっても大丈夫」といった先入観や、「運転する楽しさが失われる」というネガティブなイメージを持つ消費者も多い。しかし実際は、「渋滞時のドライバーの負担を減らす」「ドライバーの誤った判断で引き起こす事故を減らす」といった“安心・安全”が、自動車メーカーの狙いだという。ただ消費者の持つイメージとのギャップはなかなか埋まらない。過剰な期待をさせず、その一方で期待を失わせない…自動車の営業マンにとっても難しい挑戦が始まった。一方、海外勢は日産よりも自動運転機能が盛りだくさん。その筆頭がメルセデス・ベンツだ。「ウインカーを出せば自動的に車線変更」「スマートフォンを使って自動駐車」…と高機能を前面に売り出す。ただし価格は675万円~とセレナの倍以上だ。また、自動運転の進化とともに、意外な分野にもチャンスが広がっている。カーナビメーカーだ。車のセンサーは、一般的に前方約200mしか捉えられない。高速走行中や、角を曲がった先の信号や標識などを捉えることは難しい。しかし地図でその情報を把握しておけば、事前に速度など対応することができる。そのための高精度の地図データを提供しているのが、カーナビ大手、パイオニアの子会社「インクリメントP」。カーナビの次の主軸に育てようと国立金沢大学と手を組み、反転攻勢を狙う。

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消すな職人技!生き残りの秘策

2016/09/13(火)22:00

 高い品質から海外で人気の「Made in Japan」。しかし、国内に目を向けてみると市場規模は縮小、その職人技や技術の存続が危ぶまれている。そんな中、職人を守る新たなネットワーク作りや、独自のアイデアでヒット商品を生み出すことで市場を取り戻そうとする動きが始まった。  かつて日本のお家芸ともいわれた鉛筆産業。ピーク時には、国内生産だけで年間14億本作られていたというが、いまでは2億本ほどにまで縮小している。東京都の「北星鉛筆」は、子供向けから視点を変えて、鉛筆を使わなくなった大人をターゲットに「大人の鉛筆」を開発。100万本を売るヒット商品となった。実は鉛筆作りには熟練の技が必要で、一人前になるまで10年かかる工程も。職人技を守るためにも、北星鉛筆は新商品の準備を進めていた。 ある時はカジュアルなスニーカー、ある時は革靴…。神戸・長田の小さな靴メーカーが昨年発売した“着せ替え靴”は、アッパーと呼ばれる上の部分とソール部分がジッパーで繋がっていて、自由に取り替えができる。“靴の街”と呼ばれる長田の職人技で実現した、アイデア靴だ。生みの親、JayJayジャパンの安藤友介社長(32)は、長田の職人技を守り、地域を発展させようと、販路開拓を進めていた。しかしそこには、意外な“ダメ出し”が…。  かつて日本全国にあった縫製工場。しかし今は海外に仕事を奪われ、倒産した工場も多い。職人の多くは、仕事を失った。そんな縫製職人と、商品を作って欲しいという個人つなぐサイト「nutte(ヌッテ)」がいま、注目を集めている。登録している職人は現在約1000人。イメージだけ伝えれば商品を作ってくれるという。果たしてヌッテは、苦境に喘ぐ繊維業界の救世主となれるのか?

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我が家の“価値”どう守る?

2016/09/06(火)22:00

 住宅ローン金利が空前の低水準となったいま、“我が家”を手に入れようという動きが活発なようだ。マンションの場合、購入客の関心が特に高いのは、物件の立地、設備、環境…。しかしいま、「管理」がクローズアップされようとしている。かつてはマンションから一戸建てへ住み替えるケースが多かったが、最近ではマンションに長く住む傾向が目立ち、「資産価値」が重視されつつあるからだ。一方、戸建て住宅では、新築から20年〜30年ほど経つと家屋の価値がほとんどゼロになる、という現状が。たとえその時期に綺麗にリフォームしたとしても、その価値が認められにくいという状況だ。  どうすれば我が家の「価値」を守ることができるのかーー。住民や企業の、新たな取り組みを追った。  東京・足立区のあるマンションは、大規模修繕が約15年間、行われていなかった。理由は、修繕積立金の不足。管理会社に任せきりで、自らのチェックが甘かったことも理由の一つだ。建物の痛みは進み、住戸によっては深刻な雨漏りが発生することも…。さらに、マンション修繕に巨額の資金が必要なことが明らかになった。「このままでは、マンションの資産価値がどんどん落ちてしまう」。困難な修繕への道を切り拓こうと、住民の一人が立ち上がった。  438世帯が暮らす千葉市のあるマンションは、“住民経営マンション”と呼ばれている。住民がマンションの公式ホームページを作って広告を掲載することで収入を生んだり、新たに入居する人たち向けに、マンション運営の指針などについて“先輩住民”が説明したりしている。いま、マンションのある不満を解決しようと、新たに住民たちが動き出していた…。  マンションとは違い、戸建て住宅には「管理会社」がないため、自ら“我が家”の修繕計画を立て、資金を積み立てる必要がある。それを怠れば建物に深刻な痛みが生じ、寿命にも影響しかねない。修繕を先延ばしにしたために、戸建ての価値が低下するケースも少なくないという。  そこに着目した新たなビジネスが、「家ドック」と呼ばれるサービスだ。建売住宅の販売やオフィスビルの賃貸などを手がける「創建」(大阪市)の子会社、「日本戸建管理」が2014年末に本格スタートさせた。毎月1000円を支払えば、年に1回、200〜400項目に及ぶ我が家の定期点検を受けることができ、各戸建ての痛み具合に応じた「修繕計画書」も提案してもらえる、というものだ。それを将来、家の “付加価値”につなげようと狙っている。  課題は、ネットワークの弱さ。全国へとサービスを広めるための挑戦が始まった…。

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“絶品の味”…新たな争奪戦

2016/08/23(火)22:00

回転寿司業界で最大手の「あきんどスシロー」が、食材の調達方法を見直そうとしている。これまでは商社を通じて仕入れることが多かったが、スシロー自身が生産地に乗り込もうというのだ。いま力を入れるのが「ウニ」。今年4月、仕入れ担当の堀江陽さんたちが、ウニの生産量で世界トップを誇るチリに向かった。普段あまり美味しくないと感じていたチリ産のウニの味を、改善できないかと考えたのだ。冷凍加工する工場を視察すると、問題点が次々に見つかった。扱い方が雑なため、加工の過程で身が崩れたり溶けたりしてしまっていたのだ。実はチリではウニを食べる文化がなく、味には無頓着。従業員たちもほとんど食べた経験がないという。そんな中、堀江さんたちに思わぬ事態が発生した。漁師たちがデモを起こし、ウニの調達が難しくなったのだ。日本人がよく食べるウニ。生産地の意外な現実を取材した。一方、乱獲により太平洋では漁獲規制が強まっているクロマグロ。こうした中、水産商社のジェイトレーディングでは、いち早く大西洋に目をつけ、クロマグロの輸入を手がけている。新たな漁場として開拓しているのがアイスランド。実はアイスランドではこれまでマグロ漁はほとんど行われてこなかった。しかし、温暖化の影響で海の温度が上昇。ここ数年、マグロがアイスランド近海まで到達するようになったのだ。このアイスランドに乗り込んだのが、ジェイトレーディングの森若良三さん(70歳)。長年、築地でマグロの競りを仕切り、「マグロの親方」と呼ばれてきた人物だ。森若さんは2年前からタラ漁専門だった漁師たちにマグロ漁のやり方を伝授してきた。獲ったマグロは生の状態のまま空輸。上質なマグロが品薄となる夏場に、日本に届けようというのだ。森若さんの挑戦を追った。

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新時代の“ニッポン観光”始まる!

2016/08/16(火)22:00

2016年8月。瀬戸内海に面する広島県の境ガ浜。日本では半世紀ぶりに、水上飛行機が飛び立った。せとうちSEAPLANESという会社が手掛け、遊覧飛行やチャーター飛行の運行を始める。新たな観光の起爆剤にしようというのだ。ウリは「水陸両用」ということ。海や湖から発着できるだけでなく、通常の空港からも発着できるという利点がある。この水上飛行機に、観光客の獲得に悩む地方自治体も関心を持ち始めた。そのうちの1つが島根県松江市。交通の便が悪い日本海側にあるため、なかなか観光客を呼び込めずにいた。島根県と鳥取県にまたがる「中海」を整備し、水上飛行機が離着水できるようにする計画だ。番組では、半世紀ぶりに復活する水上機事業を8ヶ月に渡り独占密着した。一方、兵庫県の中東部に位置する篠山(ささやま)市。篠山城を中心に風情ある城下町が残る町だ。去年10月、この篠山市に「NIPPONIA」というホテルがオープンした。歴史ある古民家をリノベーションしたホテルだ。大阪や神戸からも離れ、交通アクセスが良いとは言えない場所にありながら、人気となっている。こうした古民家ホテルを仕掛けたのが、「ノオト」という会社の代表で篠山市出身の藤原岳史さんだ。大阪のIT企業に勤めた後に、地方活性化の仕事を経験。「かつての賑わいを失い、過疎化に苦しむ地元をなんとかしたい」と2009年に帰郷し、空き家になった古民家の再生事業を始めた。藤原さんが新たに仕掛けたのが、各地にある古民家を泊まり歩く新たなツアーだ。兵庫県は太平洋側から日本海側まで広がるが、観光客が訪れるのは神戸や姫路、淡路島など太平洋側に集中している。そこで、篠山市を拠点に日本海側の豊岡市まで古民家ホテルを転々としながら、地域ごとに異なる文化やアクティビティを楽しんでもらおうという狙いだ。果たして、どんなツアーになるのか?

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リメイクで生まれ変わる!日本の“伝統”

2016/08/09(火)22:00

愛媛県松山市内のはずれにある「ふく紗」本店。店頭には、タンスの肥やしとなった古い着物を売りにくるお客さんが絶えない。買い取り価格は、数千円。なかには数百円のものも…「ふく紗」はこのリサイクル着物をリメークして洋服や小物を作って販売している。着物離れの現状に危機感を抱いている社長の伊東信二さん。実は今年の3月に開催されたインドネシアのファッションショーに、中古着物からつくったムスリム衣装を出品していた。日本の着物の美しさと暑さ対策の機能性を加えた新たなムスリム衣装を作れば、現地で受け入れてもらえるのではないかとの思いからだ。本格的なムスリム衣装への進出を目指して、古くなった着物を買い集め奔走する伊東社長。一方デザイナーは、現地の人の好みを分析し、かつ日本人らしさも残したムスリム衣装を考え出す。はたしてタンスの肥やしで眠っていた着物たちがどんな華やかなムスリムファッションに生まれ変わるのだろうか? 京都市で100年の伝統を受け継ぐ「京都紋付」。鮮やかな黒染め技術を持つが、着物の需要が減少し、生産量は最盛期の20分の1まで落ち込んだ。現在は、洋装にも参入し、独自のブランドを立ち上げる一方、古着を黒く染めてリサイクルする取り組みが注目を集めている。黒く「染め直し」することで汚れや色あせが隠れるだけでなく、おしゃれ感覚で人気だという。そんな中、ゲオホールディングスから大量注文が舞い込んだ。ゲオは、展開するリユース部門「セカンドストリート」の古着を黒に染め替え、新たなブランドを立ち上げたいと考えていた。リユース市場が拡大するなか、付加価値をつけて他社との差別化を図ろうという狙いがある。果たして、古着への黒染めはうまくいくのか、また客から支持を集めることができるのだろうか?

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食卓の常識を変える“新食材”

2016/08/02(火)22:00

「土用の丑の日」の食べものとして日本人になじみ深い、ウナギ。最近は価格が高騰し続け、ついにはニホンウナギが「絶滅危惧種」に…。日本の伝統的な食文化の消滅さえ危ぶまれ始めているなか、救世主が現れた。それは“うなぎ味”の意外な生き物だった…。 年間約200億円ともいわれる、農作物の鳥獣被害。その対策として、鹿や猪は毎年約60万頭が捕獲されているが、食用として利用されているのは14%ほどに過ぎない。理由の一つは、品質維持の難しさ。短時間で適切に処理しないと、食べることはできないのだ。これまで確立されていなかった流通システムを作り上げようと、意外な人物が立ち上がった…。  これまであまり注目されなかった食材を使って「日本の食事情」を一変させようという人たちの、挑戦を追った。  高級魚「クロマグロ」の完全養殖を成功させた、近畿大学。いま、ウナギに変わる新たな魚の開発を進めていた。その魚とは、なんと「ナマズ」…。手がけているのは有路昌彦教授。さまざまな魚の味を試した結果、「ウナギの味に近くなるかも」と、ナマズに行き着いたという。ひと味ちがうナマズを生み出すポイントは、育てる水の水質と、餌だった。  今年の『土用の丑の日』に向け、“うなぎ味のナマズ”には大手スーパーから大量の注文が寄せられた。有路教授の研究には、うなぎ不足に悩む養鰻業者も熱い視線を注いでいる。さまざまな人の思いを乗せて、無事、ナマズを量産できるのか…?  農作物を食い荒らす鹿や猪を活用しようと動き出したのは、長野県のフランス料理店のオーナーシェフ、藤木徳彦さん。いま、そうした肉を使った「ジビエ料理」が人気だが、それを一過性のブームに終わらせずに、“国民食”に育てたいという思いを持っている。実は国内のジビエ料理には、海外から輸入した肉が使われていることが多いという。何とか国内の鹿や猪の肉を使おうと、藤木さんは仕留めた獲物の処理の仕方などを各地で教えて回っている。これまで、藤木さんの取り組みで流通に乗った肉がハンバーガーショップなどで商品化され、人気となったことも。その噂を聞きつけ、愛知県で鹿の食害に悩む農家らが、藤木シェフに助けを求めてやってきた。さっそく現地の鹿を使った商品プロデュースに乗り出した藤木シェフ。果たして、ここでもうまく鹿肉を商品化することはできるのか…?

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自分の力で歩きたい…

2016/07/26(火)22:00

 日本の製造業が長年極めてきた技術が、いま医療の世界で実力を発揮しようとしている。中でも歩行が困難な人々に役立つ技術に注目が集まっている。ホンダは、病気や障害で歩行が困難な人を補助する歩行アシストという機器を開発。腰に装着し、足の振り出し・蹴り出しを誘導する。杖が無いと歩けない人でも、歩行アシストを20分程使って訓練すると、自力で歩行できるケースもあるという画期的なリハビリ機器だ。その開発リーダーは、伝説のレーサー、アイルトン・セナのマシンを手がけた元F1エンジニアだ。彼らに新たな課題が…「歩行アシストを子どもにも使えないか」という要望だ。歩行アシストでのリハビリを願うのは、車イスや杖が無ければ自力移動できない小中学生たち。技術者と彼らの挑戦を追う。  また、膝の関節症やリウマチに悩む人たちが増えている。その解決法の一つが人工関節。「犬のようにはって階段を上る…」という女性が、手術後は自分の足でしっかり上れるようになった。その人工関節を開発したのが、大型船舶用スクリューメーカー「ナカシマプロペラ」のグループ会社「帝人ナカシマメディカル」。船舶用スクリューを作るのに重要な〝磨きの技術〟が、高品質を支える。しかし、人工関節の国内市場は欧米メーカーがリードしてきた。人工関節はメーカーによって手術方法や使用器具が違うため、後発メーカーが新規参入するのは難しいというのだ。そうした状況の中、帝人ナカシマメディカルは海外市場を目指し始めた。目を付けたのはミャンマー。仏教国ミャンマーは日常生活で正座をする人が多い中、膝を痛めている人も多い。日本で進化してきた帝人ナカシマメディカルの人工関節は、可動域が大きく正座しやすい。まずは足がかりとして試験的に手術を行って実績を作りたいと、患者第一号の手術に着手する。

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どう伝える?“我が社”の魅力

2016/07/19(火)22:00

 会社の魅力、商品の「売り」をどう伝えれば、売り上げは伸びるのか。消費者や取引先にアピールポイントをはっきりと示し、差別化を図らなければ、企業の生き残りは難しい時代だ。独自色を打ち出せずに悩む企業が少なくないなか、新たな手法で応えようとする動きが出てきた。アピール力を際立たせる“あの手この手”の最前線を追う。  コーヒーショップから漂う、芳ばしい香り…。つられて入店してしまう客も少なくない。“思わず魅きつけられる香り”を作り出し、販売促進などに活用してもらうというのが東京・巣鴨の「プロモツール」だ。ある映画では、古い家に子どもが入り込むシーンで“埃っぽい臭い”を座席から出して作品の世界に引き込んだり、スーパーの冷凍食品の売り場で「焼き鳥」の匂いを漂わせ、販売アップに貢献。3000種以上の香料を巧みにブレンドし、魅力的な匂いを生み出している。  そのプロモツールに、新たな仕事が舞い込んだ。依頼主はなんと、滋賀県の博物館。リニューアルで、強烈な匂いを放つ地元名物「鮒寿司」や、琵琶湖畔の「カワウの森」の独特の匂いを博物館の中に再現したい、というのだ。目指すは“匂う博物館”…。調香師が現地に赴き、“くさい”臭いへの挑戦が始まった。果たして、プロモツールが生み出す「琵琶湖の匂い」で、博物館に客を呼び戻すことはできるのか…?  日本独特の習慣とされる、お中元とお歳暮。「営業ツール」としての役割も担う、企業にとっては大切な贈り物だ。しかし、「のし」を外してしまうと、どこから貰ったものなのか分からなくなってしまう、という問題が…。  数ある贈り物のなかに埋没しないよう、企業の個性や売りをアピールできるという商品が今、注目を集めている。手がけるのは、東京・渋谷区の「働くお菓子」という会社。例えば運送会社なら、トラックをかたどったパッケージにお菓子を詰め、「贈り物」に仕立てる。依頼主の企業の特徴を掴んでパッケージをデザインし、中に入れるお菓子にも工夫を凝らしている。  お中元シーズンを目前に控え、大阪から新たな注文が舞い込んだ。依頼主は、緑化や街路樹の剪定など、公共事業を請け負う企業。新たに民間事業にも乗り出すため、斬新な「お中元」を配ってアピールしたいというのだ。  早速、「働くお菓子」のスタッフが大阪を訪れ、お菓子作りが始まった。一体、どんな商品が完成するのか…?

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リオで勝つ!~スポーツメーカー水面下の攻防~

2016/07/12(火)22:00

男子短距離界のエース、桐生祥秀選手。彼のスパイクを作っているのが、アシックスの靴職人、田崎公也さんと素材担当の谷口憲彦さん。一般的にスパイクのアッパーと呼ばれる足の甲に当たる部分は、合成皮革を重ねて縫い合わせる。今回、2人は1枚の布だけで足を包み込み、縫い目のないスパイクを作ろうと考えた。しかし、従来の素材では難しいため、繊維メーカーの「東レ」と手を組み、新素材の開発に乗り出した。特徴は「金属バネのように強くて伸びる布」。この新素材で作る新型スパイクを履き、桐生選手は日本人初となる9秒台に挑む。この桐生選手のライバルが、ケンブリッジ飛鳥選手。日本人の母とジャマイカ人の父を持つ。そのケンブリッジ選手が履くのが、アメリカの新興スポーツメーカー、アンダーアーマーだ。桐生選手とケンブリッジ飛鳥選手の戦いは、いわばアシックスとアンダーアーマーの代理戦争。リオを目指す、水面下の攻防を追った。一方、今年3月、バドミントンの全英オープンを制し、リオでも金メダルの期待がかかる奥原希望選手。その奥原選手と2015年10月から契約しているのが、バドミントンでは後発のミズノだ。奥原選手が使用するラケットを新たに開発することで、巻き返したいと考えている。担当するのは三宅達也さん。三宅さんは技術陣とともに、リオ五輪に向けて開発に乗り出した。使うのはカーボンという素材。ミズノはゴルフのシャフトやテニスラケットの素材として、古くからカーボンを開発してきた。織り方や形成などで日本屈指の技術を誇り、Gショックのベルト、燃料電池車「ミライ」のタンク部分など、最近ではスポーツ用品以外にもミズノのカーボン素材が使われているほどだ。しかし、刻一刻と五輪が近づく中、試作のラケットに奥原選手は次々とダメだし。番組では7ヶ月に渡り、ラケットの開発に密着。選手とメーカーによる真剣勝負の開発を追った。

43:54

人生、“再挑戦”から!

2016/07/05(火)22:00

 人材不足が顕在化していながら、社会の言う“レール”から外れた人に冷たい日本。そこに敢えて注目する取り組みが出て来た。過去に倒産を経験した人や、結婚・出産などで離職しキャリアにブランクがある女性たちなどが、再びチャンスをつかめるという。その“再挑戦”の姿を追う。  福島に変わった投資ファンドが設立された。その名も「福活ファンド」。過去に倒産経験がある人だけが投資対象になるという民間初の試みだ。仕掛けたのは仙台を拠点に起業家を支援している会社「MAKOTO(マコト)」と「福島銀行」。倒産経験者がもう一度事業を起こそうとしても銀行から資金を借りることは困難。そうした人たちに資金提供をするかわりに事業拠点を福島に設立してもらい、人材が流出する福島に新事業や人材を呼び込むのが狙いだ。準備された資金は10億円。これを1人につき最大1億円、少なくとも10人以上の倒産経験者に復活のチャンスが与えられる。今年3月、最初の投資案件が決定した。  一方、結婚や子育てを機に仕事を離れた女性。再び働きたいのに、断られるケースが多いという。そうした女性を対象に新しくできたプログラムが「キャリアママインターン」。仕掛けたのは、女性人材と企業とをマッチングするベンチャー「Waris(ワリス)」だ。キャリアのブランクのある女性の採用は企業も慎重になり、女性も不安を抱えている。そこで、1ヶ月間、お試しで働いてもらい、女性に自信と現場感覚を取り戻してもらうという。プログラム後、企業と女性が合意すれば正式採用される可能性もある。その第1弾としてタッグを組むのがITベンチャー企業の「サイボウズ」。優秀な“元キャリアウーマン”である主婦人材の採用に興味を持っているという。ブランクを抱えた“復職ママ”は戦力となるのか。

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サラリーマン人生で“得たもの”を活かせ!

2016/06/28(火)22:00

オーダースーツの店を全国36か所に展開する「佐田」。創業90年の中小企業だ。社長の佐田展隆さんは様々な課題を抱えて悩んでいた。例えば店舗での接客サービスの改善。2つ目は工場の生産効率の改善だ。オーダースーツは既製品に比べて製造工程が多く、出荷前の検品で不合格品も多く出ていた。そこで佐田さんが助けを求めたのが、企業コンサルタント事業を行っている「サーキュレーション」。大手企業を退職した人など約1万人が登録。顧客企業からの依頼内容に応じて、相応しい経験やノウハウをもつ人を送り込む。今回、佐田の求めに応じて、大手企業出身の2人を派遣。それぞれが得意の分野で改善を行い、佐田の立て直しをはかることになった。結果やいかに?一方、中小企業の生産性向上を指導する人材を育成する、「改善インストラクター養成スクール」が全国で相次ぎ開講している。大手企業退職者は培ってきた知識や技術、経験が豊富だが、いきなり中小企業を立て直そうとしてもうまくいかないことが多いという。企業の規模や人材、社風などが違うからだ。そこでまずはスクールで学び、経験を普遍化するのが狙いだ。スクールを卒業した人を様々な課題を抱える中小企業に派遣し、経営改革を後押しする。群馬県の「改善インストラクター養成スクール」の卒業生で大手企業を退職した2人が、ある会社の改善のために送り込まれることとなった。「北毛久呂保」。コンニャクを製造する、従業員15人の小さな会社だ。2代目社長の兵藤武志さんは従業員との意思の疎通がうまくいかず、生産効率が上がらないことが悩み。そのため改善インストラクターに頼ることにしたという。インストラクターの2人は、さっそく現場を視察。問題点をあぶりだして次々と改善策を打ち出していく。果たして、こんにゃく製造工場はどう変わるのか?

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新たな“プロ”の育て方

2016/06/21(火)22:00

「まずは皿洗いから」「技は教えない、目で見て盗め」…。たたき上げで育てられてきた新入り職人。プロになるまでには、相当な時間が必要だ。そんなやり方に嫌気が差したり、時間が確保できなかったりして、“修業”が必要な職業を避ける人も少なくないという。そうした概念を覆す、新たな“プロ育成方法”が注目を集めている。 「1週間で開業のためのノウハウをすべて身につけることができる」という「麺学校」がいま、大人気だ。転職組や外国人の受講希望者が殺到し、入校までは2~3か月待ちに。学校を運営するのは、香川県にある「大和製作所」。ラーメン、うどんなどの製麺機のメーカーだ。社長の藤井薫さん(68歳)が授けるのは、経験にも勘にも頼らない「デジタル・クッキング」。様々な種類のラーメンのレシピを数値化し、0.1グラム単位で調味料などを調合していく。その通りにやれば誰でもおいしいラーメンが作れる、というのだ。  今年2月には、シンガポールに「麺学校」を開校。ニッポンのラーメンの味を出す店を開きたいという外国人に、5日間でノウハウが身につくよう教え始めた。アメリカやオーストラリア、マレーシア、パナマなど各地から生徒がやってきたが、わずか5日間で“プロ”として店を出すまでに成長できるのか…。  建物の壁や床などを「こて」で塗り上げる、左官職人。熟練の技が求められ、10年は修業しなければいけないが、途中で辞めてしまう若手が多いという。業界全体がそうした課題を抱えるなか、若手左官がどんどんと育つ会社があった。東京・文京区の「原田左官工業所」。社員の平均年齢は30歳台で、10代、20代の職人の姿が目立つ。高齢化が進む業界のなかで、異色の存在だ。  社内には、黙々と壁に「こて」を滑らせる若い職人たちの姿が。時折、パソコンの画面を覗き込む——。熟練職人の“お手本”映像を見て、それを真似て練習しているのだ。アスリートも取り入れている「モデリング」とよばれる手法。新人が、1カ月でプロの入り口に立てるようになるという。取り入れたのは、3代目社長の原田宗亮さん。「モデリング」を導入したり、仕事にさまざまな工夫を凝らしたりして、若手がやる気になる仕掛けを用意した。そうして育った若手職人が今、これまでにないセンスで左官の仕事を広げようとしていた。 新人が専門的な知識や経験を短期で身につけることで、新たなビジネス展開が見えてくる——。その先駆けとなる企業の挑戦を取材した。

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オンリーワン商品で“本場”に挑む!

2016/06/14(火)22:00

長野県にある小さなビールメーカー、『ヤッホーブルーイング』。日本のビール市場の9割以上を大手がつくる「ラガービール」が占める中、ヤッホーは「エールビール」に特化。ユニークなネーミングと斬新なパッケージデザインも話題になり、ビールマニアやこれまでビールをあまり飲まなかった若者世代も取り込んだ。そのヤッホーブルーイングが、独自に培ったビール作りのノウハウをもって海外に打って出ようとしていた。挑むのは約4000ものビールメーカーがひしめくアメリカだ。コロラド州の醸造所とコラボし、新たにアメリカ専用の商品を作ることにした。担当は岡秀憲さん。本場で戦うには圧倒的な差別化が必要だと考え、和テイストのビールを作りたいと考えた。ヤッホーが作るオンリーワンの味は、本場アメリカで受け入れられるのか…?一方、東京・四谷に本社を構える「綿半」。創業は戦国時代の1598年。当初は綿の栽培と流通を手掛けていたが、時代の流れとともに建設業に転換。長らく大手ゼネコンのもとで下請けとして仕事をしてきた。ところがリーマンショック以降、業界の低迷してしまった。このままでは先行き厳しいと、社長の野原勇さんは“下請けからの脱却”をキーワードに独自戦略を推し進めることにした。いま力を入れているのが、「緑化」という付加価値をつけた自社製品の開発だ。その1つが、「コンテナガーデン」という製品。中古コンテナを改装し、その周りに簡易的な庭を設けるもの。コンテナなので簡単に移設ができ、要望に応じてアレンジできる。また、低コストで設置可能なことから、区画整理などで期間限定の空き地を抱える自治体がイベント用に使うなど、人気が出ているという。その綿半がロンドンで開かれる世界最高峰のガーデニングの祭典に「コンテナガーデン」を出展することになった。下請けの建設会社が開発したオンリーワン商品は本場で認められるのか?

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熊本に生きる!

2016/06/07(火)22:00

熊本県阿蘇市。阿蘇山が形成するカルデラの内側にあり、国道や鉄道まで敷設されている世界的にも珍しい町だ。しかし、その独特の地形により、今回の地震で大きな被害を受けてしまった。阿蘇の自然の恵みを活かした特産品として、阿蘇市が認定している「然」ブランド。今回の地震で深刻な事態に陥ったのが、「然」ブランドの1つで牛乳やヨーグルトなどを作っている阿部牧場。食品のミシュランガイドと称される国際コンクールで日本初の「三つ星」を与えられた牧場だ。だが、断水により水が足りず、牛の世話や牛乳の生産に必要な1日40トン以上の水が調達できなくなってしまった。牧場主が阿部寛樹さん。牧場から1km以上離れた湧き水まで自分たちでホースを引いて水を確保し、地震から2週間後にようやく工場を再開させる。しかし、次の試練が待ち受ける。阿蘇を訪れる観光客が激減したため、商品が売れないのだ。阿部さんは仲間たちと手を組み、新たな販売ルートの開拓に乗り出した。一方、熊本市にあるベンチャー企業「シタテル」。熊本県内だけでもの34の縫製工場と連携。全国にあるアパレルショップから商品生産の注文を受け、その縫製をできる工場を紹介する会社だ。シタテルの社長は河野秀和さん。今回の地震で自らも実家が半壊してしまったが、すぐに縫製工場の被災状況の確認に動き始めた。そんな河野さんのもとに、パリコレにも出展するデザイナーが経営するアパレルショップから注文が入った。「熊本の工場で服を作ってほしい」という。河野さんは長洲町にある「モード・レディース」という縫製工場を紹介することにした。社長は2代目の大塚賢哉さん。従業員の半分はベトナムや中国からの実習生で、すでに一人が地震を怖がって帰国してしまったという。その工場が挑む、パリコレデザイナーの服作り。どんな出来栄えになるのか。

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ニッポン製“再起”に挑む!

2016/05/31(火)22:00

 円安や海外の人件費高騰で、日本企業が生産拠点を海外から日本国内に戻す動きが相次いで久しい。そうした国産回帰を機に、「メード・イン・ジャパン」を売りに打って出ようと、地方の家電メーカーと小さな腕時計ブランドが挑んだ。ニッポン製“再起”に向けた挑戦を追う。  年間60〜70種類の商品を開発する家電メーカー『ツインバード工業』。本社は新潟県燕市、社員300人、年商130億円の中小企業だ。かつてメッキ工場だったが、電気ポットや携帯型テレビラジオ付きライトなど、人々が求める“アイデア商品”を次々に世に送り出してきた。多品種の開発を実現できたのは、どんな商品でも量産化できる部品工場が数多くあったから。しかし、90年代の円高で生産拠点が中国へ…協力工場とも疎遠となっていった。そうした中、国産回帰を検討…今までにない扇風機の開発を目指すという。さらに金属加工が盛んな地元・燕三条の技術である「磨き」をうまくいかした家電製品に作り上げる計画だ。しかし、大きな問題が…それは、かつての部品供給してくれた工場が協力してくれるかどうか…。  メード・イン・ジャパンを前面に打ち出して人気となったベンチャー腕時計ブランド「ノット」。これまで日本製ムーブメントを使い、日本で組み立ててきたが、ケースや文字盤、針などの部品は中国製だった。しかし、これらの部品も日本製にして“純日本製”の腕時計復活を目指そうという。ノットの遠藤社長は、これを機会に、機械式高級腕時計づくりに挑戦しようと言う。しかも価格を5万円以下という破格の設定にする。しかし例えば、文字盤製造のできる工場をいざ探してもなかなか見つからない。文字盤に字を埋め込む「植字」などの技術は、中国側に渡って日本国内は衰退していたのだ。そこで遠藤社長は、秋田県仙北市の精密機器メーカーを訪問。ノットの時計を組み立てている工場で、文字盤も製造ができないか…依頼する。すると、中国側の工場に教えを請わないといけない現実が…。 新たな腕時計作りの挑戦に密着した。

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捨てるの待った!〜新たな“リサイクル”の幕開け〜

2016/05/24(火)22:00

 「産業廃棄物」として捨てられる工事現場の“廃材”や、生産現場で“余り物”扱いの素材…。それらを加工し、新たな商品として甦らせるというビジネスが動き出している。企業や町工場が、これまでとは違った“魅力”を売りに商品を開発。その試行錯誤の最前線を追った。  工場や物流施設などで、フォークリフトで荷物を運ぶときに下に敷いて使う木製の「パレット」。輸入品とともに世界中から日本にやってくる。使えなくなったら産業廃棄物として処分されているのが現状だ。その「廃材」を譲り受け、新たな商品を生み出す町工場があった。大町浩社長が率いる大阪市内の木工所「パレットハウスジャパン」では、廃パレットを加工して家具を作っている。強みは、廃パレットならではの“使い込まれた”感じ。捨てられる理由を逆手に取って「ビンテージ」風の商品に仕上げ、“味”にしているのだ。“廃パレット商品”は、ミスタードーナツの店舗で内装材に採用されたり、オフィスやカフェなどへ広がりをみせていた…。  ホテルオークラ東京や国立競技場、横浜アリーナ…。さまざまな人の思い出が詰まった施設が相次いでリニューアルされているが、“廃材”として処分されるものを「思い出」に生まれ変わらせようという動きが始まっていた。手がけるのは、チケット販売業「ぴあ」。全国のイベント会場などと繋がりが深く、施設の解体・改修情報が常に入るためだ。  プロジェクトの責任者は、「ぴあ」の米村修治さん。いま取り組んでいるのは、とある地方にある改装中のホール。地域住民の思い出が詰まった施設だ。米村さんは建物にまつわる「思い出」をテーマに、廃材を活用した商品づくりに乗り出した。果たして、どんな“逸品”ができあがるのか…。  一方、かつて「西の西陣、東の桐生」と謳われた繊維産業の街・群馬県桐生市。町並みには往時の面影が残るが、賑わいは影を潜める。地元の繊維産業を盛り返そうと立ち上がったのが、「フクル」の木島広社長だ。目をつけたのは、「残反」と呼ばれる生地。質はいいが、大量生産には向かない少量の生地のことだ。桐生には、「残反」が至る所に眠る。木島社長は、その残反を使って「一点モノ」のオーダーメードのドレスを受注生産する仕組みを作ろうとしていた。これなら少量の生地でも商品ができるうえ、残反の質の良さが却って“売り”になる、という狙いだ。復活を賭けた挑戦の行方は…。

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育て!会社を背負う者たち

2016/05/17(火)22:00

 企業の共通の悩みである経営人材の育成。一体どうしたら良いのか。巨大商社は、世界を相手に商売する中で揉まれてきた人材を、様々な取引先などの企業に送り込み経営を担わせ成長させる。一方、様々な中小企業が今、自社の幹部候補者を『大人の武者修行』と呼ばれる新たな仕組みへと送り込む。“会社を背負う”人材を育てる…大企業、中小企業それぞれの、大胆な取り組みを追う。  ユニクロの弟分のファッションブランド「GU(ジーユー)」。「ガウチョ」「スカンツ」など、トレンドを掴んだ商品で急成長を遂げている。そのGU副社長が実は三菱商事の社員だ。ファーストリテイリングの柳井社長が、三菱商事側に経営人材をオファーしたのだ。資源ビジネスが不調の中、初の連結赤字に転落した三菱商事は、収益構造の転換を迫られ、600を超える国内・海外の連結対象会社の利益の底上げが重要課題となっている。そこで入れているのが、経営人材の育成。若手から、中堅、部長級の社員にまで徹底的な研修を実施、さらには積極的に外部企業にも出向させながら“修行”させている。GU副社長もその一人だ。去年秋からGU社内の中核人材の育成。急成長の一方で、若手人材の育成が全く追い付いていないという。柳井社長はその大仕事を、商社マンに託した。  一方、中小企業でも経営人材の育成は課題だ。全国に10の営業所を持つ福島の古紙問屋「こんの」も例外ではない。家庭やオフィスなどから、新聞やダンボールを回収し選別、梱包した上で製紙会社へ販売する。社長の紺野さん期待の1人が、札幌営業所の所長。部下は5人…彼らの仕事に対する責任感の低下で、サービスが悪化し悩んでいる。そこで紺野社長は、所長を「大人の武者修行」というプログラムに参加させる。異業種の企業に出向き、経営方針、社員教育などを学ぶという。行く先は帯広の「十勝バス」。かつて倒産寸前に追い込まれたが、2011年、4代目社長の下で増収に転じた企業だ。そこで、野村社長からリーダーに必要なものが何たるかを学ぶ。その“修行”の成果を持って、いざ自分の職場へ戻る。部下の仕事への取り組み方は変わるのか…

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あなたの食卓を変える!驚きの仕組み

2016/05/10(火)22:00

東京都内のある店。連日、地元客で賑わう居酒屋がある「兎屋」。この店のウリは24時間以内に獲れた全国の新鮮な魚が食べられること。築地市場の開いていない日でも、この店には新鮮な魚が当日届くという。どのようにしてこの新鮮な魚を仕入れているのか?その秘密は、昨年オープンした羽田空港内にある「羽田鮮魚センター」にあった。ここでは土日・祝日関係なく毎朝、全国の獲れたての魚が集まり、仕分け・加工をした上で、首都圏の飲食店やスーパーなどに届ける「超速鮮魚」という仕組みを実現している。さらに、全国の生産者と首都圏の飲食店や小売店をオンライン上の直接取引でつなぎ、それぞれが魚種、数量、値段を打ち込むと、最適にマッチングしてくれるという新しい流通システムに取り組んでいる。次に仕掛けるのは、個人客向けのサービスだ。狙いは今が旬の紋別の毛ガニ。これまで家庭で毛ガニを食べるには、流通の関係で、冷凍ものになってしまうことが多かったという。野本さんはそれを破りたいとしている。 新宿・伊勢丹の野菜売り場に注目を集めている野菜がある。それは、昔ながらの野菜だ。800年前から栽培されてきた「平家大根」、細くて長い「飛騨長人参」などなど。値段は少し高めだが一度、食べれば、昔懐かしい味に客は舌鼓を打つ。これらの野菜は、農家が先祖代々、育ててきたが、手間がかかり、形もサイズもバラバラのため一般の流通に乗らなくなり、今、絶滅の危機に瀕しているという。この昔ながらの野菜を守るため立ちあがったのが高橋一也さん。日本各地に残っている“伝統野菜”を探し集め、路上販売やイベントを開くなど、販路拡大に奔走している。そんな高橋さんに、ゴールデンウイークに向けて開催する東急百貨店のファミリー向けイベントに出店してほしいとの依頼が来る。そこに出す目玉となる野菜とは…。

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保育園落ちた…どうする日本? ~“働きたい”ママを救うには~

2016/05/03(火)22:00

 「保育園落ちた日本死ね」というブログへの書き込みが拡散、安倍総理が国会で答弁する事態にまで発展し、待機児童問題が今、改めてクローズアップされている。その大きな原因が、保育士不足…東京のある認証保育園では、定員が60人にもかかわらず、実際に預かっている人数は51人。保育士が確保できないからだ。仕事量と給与など待遇が見合わず、結婚や出産を機に仕事を辞めて復帰しない「潜在保育士」は全国に約80万人はいるといわれる。その潜在保育士を活用しようという会社が東京のハイブリッドマム。厚生労働省によると、潜在保育士が増えているのは「賃金が安い」という理由とともに「家庭と仕事の両立が難しい」からだという。そこでハイブリッドマムでは、子育て中のママ保育士に対して、家庭と仕事を両立しやすいよう子連れ出勤・週休3日・時短制度・保育料半額などを導入。働くママを応援する。そんなハイブリッドマムに駆け込んできた、10歳と2歳の男の子2人を育てるママがいた。このママの意外な正体とは。  一方、埼玉県川口市にあるショッピングモールに、去年4月にオープンした画期的なビジネスがあった。「ママスクエア」。一見すると子供が遊ぶスペースとカフェを併設した店だが、店の奥の扉の向こうは30席ほどのオフィスになっている。ママスクエアでは、電話営業やデータ入力などの業務を企業から受託して、子育てママに働いてもらうという新業態。ママは子連れで出勤し、育児スペースに子供を預け、ガラス板一枚隔てたオフィスで働く。ガラス越しに子供の様子を見られるうえ、授乳もOK。おむつ換えの時は、キッズスペースのスタッフから連絡を受けてママがする。ショッピングモール内にあるので、帰りがけに買い物もできる。子供のそばで働けるというニーズを捉えて拡大するママスクエア、、、社長の藤代さんは、次の計画に向けて動き出した。

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どこから買う?我が家の“電気”

2016/04/26(火)22:00

4月1日にスタートした電力自由化。様々な企業が電気の小売り事業に参入し、顧客の獲得合戦が激しさを増している。関東で約2000万世帯と契約してきた「東京電力」。原発の問題もあり、逆風を受けての闘いだ。これまでは営業をする必要もなかったが、新たに営業部隊を編成。多くが技術者出身だ。不慣れな営業に戸惑いながらも、顧客囲い込みに動き出した。そして、新規参入する会社の中でも、特に有力と見られているのが「東京ガス」だ。東京ガスの強みは、地域密着のサービス拠点である「ライフバル」を通じて、ガスの顧客との関係を築いていること。ガスの点検やガスコンロの調整などで家を訪問する機会が多いため、「ついでに電気も」と営業をかけやすい。さらに、天然ガスを使った独自の発電所をもっているという強みもある。実は1年後の2017年にはガスも自由化される。そうなれば、今度は受け身に回らざるを得ないという危機感がある。東京電力と東京ガス。その仁義なき戦いの行方は?一方、企業だけでなく、自治体も電力小売りに参入しようとしている。群馬県の山あいにある中之条町。人口1万7000人。大きな産業はなく、人口の流出も深刻だ。そんな町が「中之条電力」という会社を設立し、太陽光発電を中心とした電力事業を始めた。担当するのは、役場を退職した山本政雄さん、たったひとり。「町が東京電力に支払っている年間の電気代は約1億円。それを中之条電力が扱うようになれば、お金は外には出ていかず、町の中を循環することになる」そう話す山本さん。しかも、電気を町の産業にすることができれば、雇用が生まれ、町に若者が定着するかもしれないという考えもある。果たして、町の未来をかけた試みはうまくいくのか?

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負けない町工場の“法則” 第2弾 ~独自ブランドで海外挑戦 その後~

2016/04/19(火)22:00

 日本の製造業を下支えてしてきた町工場の技術。前週では、経済環境の変化によって業績が大きく左右されないように、長年培った力で画期的な独自商品を開発する“負けない町工場の法則”を伝えた。その第2弾は、これまでに取材した町工場の海外挑戦“その後”を追跡…世界市場という荒波と対峙しながら、“独自ブランド”を築いて乗り越えようとする姿を通じて、日本の中小企業のものづくりに対する熱き思いを伝える。  東京・墨田区で「江戸の粋」をコンセプトにした「IKIJI(イキジ)」。カットソー、ニット、シャツ、革製品、それぞれを専門とする地元企業4社が手を組んだ共同ブランドで、いずれも国内外の有名ブランド商品の生産を委託(OEM)される程の技術力を持つ。このIKIJIの旗振り役が「精巧」の社長、近江誠さん。かつては、委託生産の受注量に業績が翻弄され辛酸を舐めてきた。大手の海外移転によって工場のラインも最盛期と比べ激減した。そんな中でIKIJI を立ち上げ、イタリアで開催される世界最大規模の展示会に参加。すると、その技術力に魅かれた欧州ブランドから問い合わせが相次ぎ、思わぬ依頼が舞い込んできた。  続いて陶器のような曲線と手触りが特徴の使い捨て紙皿「WASARA(ワサラ)」。1つ100円前後と、使い捨てとしては破格の値段だ。開発したのは、包装容器を製造する伊藤景パック産業。創業100年を超える老舗企業で、これまでアイスやドーナツなどの紙やプラスチック製の使い捨て商品を製造してきた。それらの価格は1つ1円に満たないもので、このままでは価格勝負で生き残れないと、社長の伊藤さんはワサラを開発し、使い捨て消費の〝本場〟アメリカへ向かった。使い捨て=ネガティブイメージをどう払しょくするのか。  そして、岡山県倉敷市児島にあるジーンズメーカー「ジャパンブルー」。藍染め職人である眞鍋社長がこだわりの生地を武器に立ち上げた。2009年に1000円を切るジーンズが登場するなどアパレル産業が価格競争に陥る中、眞鍋さんはチャンスととらえ、高品質にこだわってきた。しかし、日本製ジーンズは無名でブランド力もない。そんな中、欧州オランダから思わぬ声が掛かった。オランダはジーンズブランドの本社が集積、知られざる〝ジーンズ王国〟。街を歩けばジーンズだらけ。首都アムステルダムにある世界で唯一というジーンズ専門学校から真鍋社長が招待を受ける。その目的とは…

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負けない町工場の“法則”

2016/04/12(火)22:00

一般家庭で年々広がる内食。そうした需要で加熱しているのが大手家電メーカーによる調理家電の開発競争だ。そんな調理家電売り場で一番人気となっているのが山本電気の商品。ちょっと聞きなれないメーカーの商品が高額にも関わらず飛ぶように売れているという。福島県須賀川市に拠点を構える山本電気の歴史は80年。モーター技術で高い評価を得ていて、海外の自動車や電機メーカーとも取引きがある。そんな山本電気が調理家電に乗り出したのは、下請けだけの仕事に危機感を募らせたからだという。現在、山本電気が取り組んでいるのは、食材と水さえ入れればスープが出来る「スープメーカー」の開発。市場に出回るスープメーカーはモーターの力不足などから調理に数十分かかり、便利な調理家電というには時間がかかりすぎているという。山本電気が自社のモーター技術を生かして時間の短縮を目指すと同時に小型化にもこだわった。試行錯誤の末どんなスープメーカーが出来上がったのか?        愛知県豊田市。ここに世界のバーテンダーが認めたシェーカーを作った横山興業がある。創業は1951年。これまでシートの骨組みをはじめ各種自動車部品を製造してきた。工場の一角をのぞくと秘密の小部屋があった。ここであのカクテルシェーカーが作られていた。横山興業のシェーカーのどこがすごいのか。カクテルは混ぜるときシェーカーの表面が滑らかすぎると細かな泡を立てることが出来ない。このため適度に荒れた表面を作る必要があるのだが、それを実現する研磨技術が難しいのだ。現在、横山興業はシェーカーだけでなく、バー用品のラインナップを揃えることでブランド力を高めようと新商品開発を進めている。目標はドイツ・ベルリンで年に一度行われる世界最大級のバー見本市。横山興業はどんな新商品をひっさげて臨むのか?

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“ニッポンの宿”新時代!

2016/04/05(火)22:00

“空き部屋”を持つ人と旅行者を仲介する、世界最大の民泊サイト「エアビーアンドビー」。日本でもすでに3万件の物件が掲載されている。しかし、現状ではそうした部屋の多くは旅館業法に違反している。本来、有料で客を泊めるには、フロントや男女別トイレなどを設置する必要があり、自治体の許可を受けなければならないからだ。一方で、宿泊施設が不足する中、政府は民泊に注目。規制緩和に乗り出した。全国に先駆けて、特区として合法的に民泊制度を始めたのが、東京・大田区。さっそく、民泊ビジネスに参入する会社が名乗りを上げた。また、様々なベンチャー企業が「民泊ビジネス」に参入し、サービスも拡大している。そんな中、世界有数の観光地・京都では、エアビーアンドビーを利用した“違法な宿”が急増していた。騒音やゴミ捨てなどをめぐり、近隣住民からの苦情も増えていることから、京都市は実態調査に乗り出した。一方、新しいスタイルの宿も出現し始めた。品川駅に近い北品川商店街。東海道最初の宿場町だ。その商店街に、いま外国人旅行者が殺到する宿泊施設がある。「ゲストハウス品川宿」。2009年にオープンしたバックパッカー向けの宿だ。料金は3300円からと格安。ただし、部屋にはベッドがあるだけ。テレビもなく、トイレやシャワーは共同。キッチンもない。「部屋に荷物を置いたら、なるべく町に繰り出してほしい」館長の渡邊崇志さんは、その狙いを語る。等身大の日本を感じてもらおうと、宿泊客には商店街を紹介する英語の地図を配る。そんな渡邊さんがいま手掛けているのが、民家を再生した宿。リフォームして、1日1組の客に一棟貸しする。これまでのホテルや旅館とは一線を画す、新たな宿のスタイルを取材する。

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“レジャー施設”新たな戦い

2016/03/29(火)22:00

東京の郊外に1964年に開園した「よみうりランド」。90年代半ばから来園者数の落ち込みに歯止めがかからず、一時は閉園の噂もささやかれていた。夜のイルミネーションなどあの手この手の対策で現在、入場者数は持ち直している。そのよみうりランドが開園以来最大の100億円を投資して、かつてない遊戯施設をオープンする。新施設の名は「グッジョバ!!」。日本のお家芸である「モノづくり」をテーマに、楽しみながら学べるアトラクションを登場させる。この社運をかけた巨大プロジェクトを託されたのが曽原俊雄さん(49歳)。今回の新施設では、「クルマ」、「食品」、「ファッション」、「文具」の4業種のメーカーと手を組み、「学び」と「エンターテイメント」の両立など、様々な課題に立ち向かいながら開発を進めている。運命のオープンは3月18日。少子化の時代、ディズニーランドやUSJのような豊富な資金も人気キャラクターもない遊園地は、どうすれば生き残れるのか。起死回生を懸けたよみうりランドの挑戦に密着する! 福井県池田町。町土の92%が森林でかつては林業の町として栄えていたが、国内林業の縮小とともに人口も年々減少し、約2600人の町民の半数が高齢者だという。そんな町に人を呼び寄せようと、町を挙げたプランが動き出した。それは「町を丸ごとレジャー施設にしてしまおう」というもの。この春開業予定で、総工費は6億円を超える。最大の目玉となるのは、山の尾根の間に張られたワイヤーケーブルで森の上空を滑走する「メガジップライン」。高さ60メートルから滑り降りるもので、片道480メートルの長さは日本一だという。この施設を任されているのが、池田町役場の開業準備室長の山田高裕さん(37歳)。山田さんが考えるのは、全国各地で失敗を繰り返してきた箱物のレジャー施設ではないという。

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シリーズ働き方が変わる 第12弾 “安定”を棄ててでも・・・

2016/03/22(火)22:00

安定した企業に就職して、少しでもいい給与をもらって…。これまでの学生が目指した就職の“理想の形”だが、それが今、変わり始めている。「安定」を棄ててでも社会の役に立ちたいという考えから、ビジネスを通して社会問題を解決しようという「ソーシャルビジネス」に若い世代の注目が集まっている。彼らは仕事を通じて何を掴もうとしているのか。現場の最前線に密着し、これからの時代の働き方について考える。 京都のチョコレート専門店「Dari K(ダリ・ケー)」。原料のカカオ豆からチョコレートを作る“こだわり”が人気だ。店主の吉野慶一さん(35)はかつて、外資系企業のエリート金融マンだったが、人の役に立つ仕事をしたいとリーマンショック後、転職を決意した。その後、東南アジアを旅したさい、現地のカカオ豆農家の窮状を目の当たりに。農家の収入を増やそうと、まずは自らチョコレート店を開いたのだ。  インドネシア産のカカオはブランド力のあるガーナ産とは違い、「発酵」という手間をかけていないので安値で取り引きされていた。そこで吉野さんは、現地の農家に広く呼びかけ、大量のカカオ豆を集めて「発酵」させて高く売ろうと計画。狙うのは、今年の日本のバレンタイン商戦だが、果たしてその結果は…。 一方、バングラデシュの貧困層が作る本革専門店「ビジネスレザーファクトリー」を手がける「ボーダレス・ジャパン」。社長の田口一成さん(35)もやはり、ソーシャルビジネスにやりがいを見い出す一人だ。 田口さんが今、取り組んでいるのは、若手の育成。社員らが、やりたいソーシャルビジネスを実現できるチャンスをつかめるような仕組みを社内に導入していた。ビジネスのアイデアをプレゼンし、田口さんのオッケーが出れば「事業チーム」が発足、事業のスタート時に3000万円が出資される。売り上げがあがったら半年ごとの追加出資の制度もあり、事業をサポートしてくれるのだ。 この制度を利用して2年前に子供服事業を立ち上げたのが、入社5年目の中村将人さん(29)。バングラデシュの貧困を救おうと、現地に工場を作って雇用を生もうと活動していた。しかし、そこには意外な壁が…。

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“大学革命”はじまる!

2016/03/15(火)22:00

世界初のクロマグロの完全養殖で一躍名を馳せた、大阪の近畿大学。通称、近大。いま、その近大に企業が殺到している。エースコックは近大と組んでカップラーメンを開発。ある化粧品会社は近大と「すっぽん美容液」を開発した。近大も積極的に企業とコラボすることで、学生に経験を積ませようとしている。こうした取り組みによって、いまや入学志願者数でも日本一を誇るまでになった。2015年の夏、近大に菓子メーカーのUHA味覚糖から新たな連携の依頼が届いた。近大の力を借りて、新たに化粧品を開発したいというのだ。商品開発を担当するのは薬学部。パッケージデザインは文芸学部。そして宣伝は経営学部。それぞれ学生たちが動き始めた。果たして、どんな商品が誕生するのか?一方、製品作りに課題を抱えるものの、大手企業と違って研究開発する人材も費用もなく困っている町工場がある。そうした町工場と地元の大学を結びつけようと動いている人物がいる。四国TLOという会社の坂井貴行さん。四国四県にある国公立大学の研究成果を生かし、地元の中小企業が抱える課題を解決するのが仕事だ。坂井さんは、工業用モノレールメーカー「ちぐさ技研工業」のために知恵を絞っていた。工業用モノレールとは、作業員や物資を山の上などに運ぶための乗り物。主に山の上にある工事現場や農地で使われるが、近年は需要が頭打ち。そのため、「観光用にも使えるようにできないか」と相談を持ち掛けられたのだ。しかし、従来品は排ガスと騒音、振動が問題に。その問題を解決しようと、坂井さんは愛媛大学に協力を求めることにした。学生と企業が組んで始まった、新たなモノレールの開発。その現場に密着した。

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“革命児”が家電を変える!

2016/03/08(火)22:00

最近、一風変わった商品を次々と発売している家電メーカーがある。経営破綻した三洋電機から洗濯機と冷蔵庫事業を引き継いだアクアだ。率いるのが、伊藤嘉明さん。デルやレノボなど、名だたる企業で実績を積み、2014年にアクアのCEOに就任。以来、「閉塞感のある家電業界で既成概念にとらわれないモノ作りをしよう」と社員に意識改革を即してきた。多くの家電メーカーが同じような商品を作る中、斬新なモノを作らなければ存在感を示すことができないと考えるからだ。そんなアクアで新たに開発が進められているのが、中が丸見えの「透明な洗濯機」だ。開発にあたるのは、元三洋電機の技術者たち。果たして、世界初の透明な洗濯機は完成するのか? 一方、2015年8月、第1弾として一挙に17種類もの製品を発表したベンチャーの家電メーカー「UPQ(アップ・キュー)」。可愛らしいデザインだけでなく、他にないアイデアが備わっている。立ち上げたのは、中澤優子さんという31歳の女性だ。中澤さんは大学を卒業後、携帯電話の開発に携わりたいとカシオに入社。その後、カシオが携帯電話事業から撤退したために退職。モノづくりへの夢が諦めきれず、自分で家電ベンチャーを立ち上げたという。中澤さんがたった一人でモノ作りができる秘密はどこにあるのか?向かったのは、中国・深圳。中澤さんは現地の工場に商品のアイデアを渡し、設計から生産まですべてを任せていた。日帰りや1泊2日のスケジュールで頻繁に現地を訪れて、工場と交渉。製造を依頼するだけでなく、開発途中の製品をチェックし、改善点を指示していく。様々な工場に設計や生産を依頼するため、一度に多くの製品を生み出すことができるのだ。中澤さんは、2月末に第2弾として10種類以上の製品を発表しようと動いていた。驚異的なスピードで斬新な製品を数々生み出す、彼女のモノ作りに迫る。

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シリーズ復興への道19章「福島の明日につなぐ」

2016/03/01(火)22:00

 震災から丸5年…福島第一原発20キロ圏を番組案内人・江口洋介が現地を行く。まもなく避難解除になる見通しの福島県南相馬市小高地区。住民が戻るかどうか…肝心なのが“働く場”だ。ここにパワーアシストスーツやドローンなど最新鋭機器の製造工場をつくり、人材を呼び戻そういう中小企業が現れた。集まったのは、地元への帰還を希望する技術者や若者たち。しかし、工場稼働には様々な壁があった。  一方、福島の農業を活気づかせたいと地元の高校生たちが立ち上がった。『高校生が伝えるふくしま食べる通信』といって、福島の農産物を全国に宅配する事業だ。その目玉は、農産物に添えられる冊子。高校生たちが農家に直接出向き、農家の現状やこだわりの栽培を取材し記事にする。農家と消費者の架け橋になり風評被害を減らしたいという。彼らが発掘したのは、豊かな甘みと梨のような食感が特徴の珍しい野菜「ヤーコン」だった。   福島の“明日”につなごうとする人々の挑戦を追う。

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見たことのない商品で“復活”町工場の挑戦

2016/02/23(火)22:00

東京・大田区の塗料メーカーの「太洋塗料」。1951年の創業以来、道路の白線を引くための塗料など一貫して業務用の特殊塗料を手掛けてきた。しかしここ10年、公共事業の減少などで業績が低迷。2010年から続けざまに赤字に沈んだ。業績回復のため、新たに開発・販売したのが“剥がせる”塗料。通常、剥がれてはいけないのが塗料の使命だが、塗って剥がせるという画期的なもの。開発したのは技術担当の神山麻子マネージャー。自動車工場などで保護しておきたい部位を覆うためのニッチな製品だったが、思うように売れず、会社の業績回復にはつながらなかった。そこで“剥がせる”塗料を使って外部デザイナーと一緒に生み出したのが、“マスキングカラー”という特殊なペン型塗料。描いた後、シールのように剥がせ、貼り直したりできる。一般消費者向けに発売したところヒット商品に。その勢いで、フランス・パリで行われる見本市に出展を計画する。果たして、“魔法のペン”は世界を驚かせることが出来るのか? 大阪府東大阪市に異色の段ボール製造会社がある。1975年創業の「美販」だ。工場では、ごく普通の段ボール箱が製造される一方、「これが段ボール?」という製品が、生み出されている。テーブルやイス、キャリーバッグ、ワインラックなど。安くて軽くて強度がある、“デザイン性の高い段ボール”が人気だという。段ボールという差別化しにくい商品で社長の尾寅将夫さんが取った戦略は、手間がかかり他社が嫌がる「少量多品種」の仕事を積極的に請け負うことだった。それが功を奏し、顧客の要望を何でも実現することで、“デザイン性の高い段ボール”を作る技術が磨かれた。そんな尾寅さんは、さらなる段ボールの新たな可能性を目指し、「町工場をデザインする!」というテーマを掲げ、新製品つくりにかかった。段ボールの新たなカタチとは?

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カリスマ創業者との決別

2016/02/16(火)22:00

2015年に“お家騒動”を起こした大塚家具。創業者であり、父でもある大塚勝久さんと娘の久美子さんが経営方針を巡って対立。結局、久美子さんが会社を率いていくこととなった。勝久さんは1969年、埼玉県春日部市で大塚家具を創業した。高級家具をそろえ、「会員制」を導入し、店員が客につきっきりで接客する手法を採用。結婚後のまとめ買い需要を取り込むなどして、会社を急成長させた。しかし、近年はニトリやイケアなど新興勢力の台頭や、住宅需要の低迷などで業績が低迷していた。久美子さんは時代の変化に対応すべく、大改革に乗り出した。それは、「会員制」の廃止や、中価格帯路線への転換など、勝久さんが築いてきた戦略をひっくり返すものだ。ところが、社内には勝久さんとともに大塚家具を成長させてきた社員が数多く残っている。「お家騒動」に揺れた組織をまとめるには、目に見える結果を出すしかない状況だ。番組では、6か月に渡って大塚久美子さんに密着。社内をどうコントロールしていくのか?ライバル企業にどう対抗していくのか?一方、通信販売業大手のジャパネットたかた。創業者は髙田明さん。当初は長崎県佐世保市にある小さなカメラ店だったが、その後、ラジオやテレビの通販番組に参入。高田さん自身が出演して、独特の甲高い語り口で商品を紹介するスタイルが世間に受けた。2010年には過去最高の売上高1759億円を達成するなど、順調に業績を伸ばしてきた。2015年1月、そのあとを継いで二代目社長に就任したのが、長男の旭人さん。父の明さんは社長を退いた後もテレビショッピング番組には出演していたが、2016年1月、ついに完全引退することになった。自らはショッピング番組に出演しないと宣言している旭人さん。これまでとは違う通販番組を作ろうと、陣頭指揮に乗り出していた。その戦略を追った。

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密着!会社と闘う者たち~長時間労働をなくすために~

2016/02/09(火)22:00

 長時間労働や賃金未払いなどが問題となって大きなダメージを受け、対応を迫られる企業が相次いでいる。しかし同様の問題は、他の企業でも依然として隠れて続いているようだ。この状況を撲滅しようと、国による“特別部隊”が動き始めた。組織的に“長時間労働”を強いている疑いのある企業を内偵し取り締まる…ガイアのカメラは、その捜査を10ヵ月に渡って密着。誰もが知る大手企業の摘発までを追った。またある有名企業の現役社員が、未払い残業代や労働環境の改善を求め、会社側を相手に交渉し続ける姿を取材。会社と闘う人たちの“決死の奮闘”を伝える。  2015年4月に厚生労働省で発足した「過重労働撲滅特別対策班」通称「かとく」。長時間労働が疑われる大手企業を対象に、全国にまたがる“大規模事案”を専門で取り締まり、悪質な場合は刑事事件として摘発する。その第一号案件としてABCマートを書類送検。残業代の未払いではなく長時間労働そのものを罪に問う、画期的な事案だった。次に秘密裏に捜査を始めたのが、日本最大級のディスカウントチェーン。これまで全国各地の労働基準監督署から40回以上も是正勧告を受けながら、全社的な改善が見られないため着手。監督官たちは、「店舗の内偵」「本社や関連会社の家宅捜索」「押収品の分析」などを駆使し、実態を暴いてゆく。  一方、日本各地で元従業員40人以上から集団訴訟を起こされている、全国チェーンの引っ越しサービス会社がある。中でもAさん(34)は、現役社員として働きながら会社と闘っている。Aさんが訴えたのは「月300時間を超える長時間労働」に「残業代の未払い」。さらに、車両事故の高額な弁償金を社員個人に負わせる「弁償金制度」だ。Aさんは会社に是正を求めるため、労働組合に加入…団体交渉などを通して問題を解決しようとした。しかし会社側は、Aさんを「シュレッダー係」に異動。さらに一方的に懲戒解雇を言い渡してきた。いま労働組合とAさんは東京都労働委員会や裁判を通して和解を目指す。企業と労働者が対立するケースが多い中、両者は歩み寄れるのか?

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“未知なる日本”で客を呼ぶ!

2016/02/02(火)22:00

年間2000万人近くの外国人が訪れるなど「日本」が注目される今、流れに乗って客をつかもうという動きが始まった。キーワードは「未知なる日本」。まだ広まっていない逸品を各地から集め、“見たことのない”日本の魅力として売りにしようという新たな試みだ。海外進出を狙う飲食店や、再生を図る地方の自治体、農家の未来も乗せた挑戦の行方は…。 浅草に昨年12月オープンした商業施設「まるごとにっぽん」。47都道府県の「名もなき」市町村や生産者にスポットを当て、無名でもすごい特産品や観光スポットを知ってもらおうという場所だ。そこへ、岩手県一関市にある芋農家・向永勝彦さん(68)が出店を決めた。栽培しているのは、極限まで甘みを追求した「曲田金時」というサツマイモ。厳しい寒さの中で育てると糖度が格段に上がるが、広く知られるチャンスがなかったのだ。東京での本格的な出店も、外国人相手に魅力を伝えるのも初めての経験。果たして向永さんの芋は、一躍「売れっ子」になれるのか? 一方、人口1400人と青森県で人が一番少ない自治体・西目屋村も、ブースを構えて観光客を呼び込もうと動き出した。しかし問題は、「観光スポット」がないこと。なんとか目玉を作って訪れてもらおうと、ある“秘策”を実行に移そうとしていた…。 アジア都市部への進出に力を入れている日本の大手ディベロッパー・三井不動産。いま、台湾・台北郊外で大型アウトレットモールを展開しようとしている。プロジェクトを担当する三井不動産の蚊爪さんが目をつけたのは、台北で人気急騰中の日系飲食店。「日本を訪れた台湾の人に人気だが、まだ台湾にはない」という店を揃え、集客の目玉にしようと考えたのだ。 蚊爪さんは人材の手配、食材の調達などのバックアップを約束することでそれぞれの店舗を説得、人気飲食店の誘致に成功した。その1つがお好み焼きチェーンの「鶴橋風月」。過去に上海などへの進出に失敗した経験があり次の海外進出に二の足を踏んでいたが、三井側のバックアップを受けながら海外進出に再挑戦することを決めた。しかしそこには、想定外のハードルが…。

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新たな“食材争奪戦”ニッポン式で挑む!

2016/01/26(火)22:00

関西地方で回転寿司店の赤身などに使われるキハダマグロ。その国内供給量が激減している。新たな供給先として、大阪のある商社が目をつけたのがベトナム。世界有数のキハダマグロの漁獲量を誇る、知られざるマグロ大国だ。しかし、現地のマグロを見てみると鮮度が悪く、とても日本では売れないものばかり。実はベトナムでは、元々魚を生で食べる食文化がない。海外へもツナ缶などに加工して輸出している。そのため、釣り上げたマグロをハンマーで叩いて気絶させるなど、日本とは全く違う漁法が行われていた。そこで日本から3人の元マグロ漁師が乗り込み、日本式の漁業技術を地元の漁師たちに伝授するプロジェクトが始まった。果たして、ベトナムのマグロを、日本人が求める品質へと変えることができるのか?一方、日本で最大のレタス産地、長野県川上村。夏と秋に限れば、全国の生産量の3割以上を占める。涼しい気候や広い平地に加え、独自の栽培方法でその地位を築いてきた。しかし、その川上村もある問題を抱えていた。冬になると雪が積もり、栽培ができなくなるのだ。最大の産地で生産が止まるため、毎年、冬は全国的にレタスの価格高騰を引き起こしてしまう。「1年中、川上村と同品質のレタスを作ることはできないか?」そう考えた川上村の農業法人「ラクエ」の花岡貴也さん(37歳)は、ベトナム中南部のダラットに向かった。川上村とほぼ同じ標高や気候に恵まるうえに、冬もないため、絶好の環境が1年中続く。レタス栽培に最適な土地であると判断。ここに川上村のやり方を持ち込んで、レタスを作り、日本に輸出することにした。2015年4月、ダラットで本格的なレタス生産が始まった。しかし、夏になると猛烈なスコールや害虫の発生など、想像を超える事態が次々と畑を襲った。果たして、冬でも日本の食卓に“川上村のレタス”を届けることはできるのか?

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崖っぷち“町工場”の逆襲!

2016/01/19(火)22:00

東京・墨田区の町工場は、45年前に9700社ほどあったが、現在は2800社にまで激減してしまった。そうした状況に危機感をもったのが、「浜野製作所」。板金など金属加工を得意とする町工場だ。下請けだけではこの先立ち行かないと、社長の浜野慶一さんが開設したのが「ガレージ・スミダ」だ。ベンチャー企業の若者など、新たにものづくりを始めたいと考えている人たちを支援する施設だ。墨田区内の町工場が協力して部品の加工を手伝うなど、様々な要望に応えられる仕組みを作っている。ここで新たな製品が生まれれば、町工場の仕事も増えると考えたのだ。そんなガレージ・スミダに、あるベンチャー企業から新たな依頼が舞い込んだ。プロペラがなく、微風でも強風でも発電できるという、次世代型の風力発電機を開発したいという。町工場とベンチャーが組んで挑む“夢の製品”の開発。果たして、実用化できるのか?一方、下請けだけでなく、自社製品も作りたいと考える町工場を支援しようという企業がある。『enmono(エンモノ)』。人気なのが、『自社製品開発セミナー』だ。計48時間にも及ぶ講義を通して、企画から販売戦略、原価計算に売上予想まで、開発に欠かせないノウハウを伝授する。2015年7月。経営に苦しむ町工場の社長が、このセミナーの門を叩いた。富山県で金型製造会社を営む梶川貴子さん。これまで大手メーカー1社に売上の多くを依存してきたが、その会社が海外に生産拠点を移したことで、売上が激減したという。アパレルの専門学校を卒業し、アパレルメーカーに勤務していたという梶川さん。金属削り出し技術をいかして、芸術性のある自社製品を開発することにした。一体、どんなものが完成するのか?

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いつもの“売り場”が大変貌!

2016/01/12(火)22:00

食品から衣料、日用品など幅広く品揃えをする「総合スーパー」が不振だ。食品スーパー、ユニクロやしまむら、マツモトキヨシ、ニトリなど、それぞれの専門分野の品揃えに特化した専門店に客を奪われているのが現状だ。イトーヨーカ堂は40店舗を閉鎖。西友も約30店舗の閉鎖を発表するなど、大量閉店時代に突入している。そんな中、業界トップのイオンはこれまでにない新業態のスーパーを出店する事にした。これまではどの店も同じような売り場、品揃えだったが、新業態は地域のニーズを徹底的に調査し、特色のある店舗を作ろうというもの。12月には大田区の店舗の改装に着手。一体、どんな店に生まれ変わるのか?一方、家電量販店も、ネット通販の台頭などによって競争が激化している。最大手のヤマダ電機は、2015年の5月、6月に不採算だった約60店舗を一斉閉鎖した。そこで始まったのが店舗の改革。一度、閉店させた店をアウトレット店としてリニューアル。店舗展示品や型落ち品だけでなく、中古品を買い取り、洗浄、修理して売り出すなど、リサイクル品の販売にも力を入れる。また10月には東京駅の目の前に、新しいコンセプトの店を出した。どんな店なのか?また、全国に約3200店あるというショッピングセンターも厳しい状況が続く。東京・荒川区にある単館ショッピングセンター「サンポップ」。20年前にオープンしてから地元の人たちに親しまれてきたが、近年は周辺に大型店が進出したことなどにより集客が低下。苦境に立たされている。そこで、年末商戦に向けて集客のイベントを仕掛けることにした。鍵となるのが、他の単館ショッピングセンターとの連携。その取り組みを追った。

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“伝統の味”を打ち破る!

2016/01/05(火)22:00

 食生活や時代の変化で、食卓から遠ざかりつつある日本の「伝統食」。そこに新たな魅力を吹き込もうと挑む人たちの姿を追う。  納豆の一大産地・茨城県の研究施設で、これまでにない納豆を生み出す研究が行われていた。それは“粘らない納豆”を作るための「納豆菌」の開発。膨大な数の納豆菌の中から糸を引かないものを見つけ出し、培養したのだ。“粘らない”納豆は完成、「豆乃香」と名付けられた。県に研究を依頼したのは、地元の納豆メーカー。そのうちの1社、「金砂郷食品(かなさごうしょくひん)」はかつて、全国的なブランド「くめ納豆」を作っていたが、価格競争に巻き込まれて倒産。「くめ納豆」のブランドも売却してしまったため、起死回生を図るために「豆乃香」を使って新たに海外市場を開拓しようと狙っていた。そこで手を組んだのが、地元の納豆メーカー3社。“チーム茨城”として各社ごとに新商品を開発し、海外で販売しようというのだ。目指したのは、ドイツで開かれたヨーロッパ最大級の食品見本市「ANUGA(アヌーガ)」。金砂郷食品は「豆乃香」を使った新商品「納豆ペースト」を出品したところ、フランスの一流レストランのシェフが「試してみたい」と興味を示した。フレンチ風にアレンジされた納豆の料理とは、一体…? 秋田・八郎潟で獲れたワカサギを新鮮なうちに、醤油、砂糖、水飴で一気に煮込む…。昭和7年から佃煮を作り続ける「佐藤食品」自慢の、こだわりの製法だ。しかし1993年のピーク時から売上は3割もダウン。街にあった70軒もの「佃煮屋」はいま、9軒しか残っていない。冷蔵庫やレトルト技術のある現代、「保存食」として受け継がれて来た佃煮のメリットはないに等しい。  生き残りをかけ、佐藤食品の4代目、佐藤賢一さん(31)が注目したのは、「うまいもんプロデューサー」というインターネットのサービス。ニフティと電通が2013年にスタートさせた新しい事業で、地方の隠れた食材や商品を発掘し、全国の消費者を「プロデューサー」に見立ててアイデアや意見を集め、ヒット商品を生み出そうという取り組みだ。 佐藤食品の自慢の“こだわり製法”に消費者からのアイデアを合わせて生まれた新しい「佃煮」は、「日持ちはしないが風味がいい」という、佃煮の“伝統”を打ち破る佃煮だった…。

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