百貨店はどう生きるか

2017/11/07(火)22:00
日本の消費・流通の頂点に君臨してきた、百貨店。いま、生き残りをかけた大きな岐路に立たされている。全国百貨店売上高(2016年度:5兆9780億円)は2年連続で前年実績を下回り、日本各地で、大型店の連続閉鎖が相次いでいる。訪日外国人による「爆買い」に頼り、売り上げを維持するものの百貨店の“花形”婦人服は不振が続く。ファストファッションや、猛烈な勢いで拡大しているネット通販に顧客を奪われているのだ。番組では日本を代表する老舗百貨店の内部を徹底取材。時代に翻弄される百貨店は、どう生きるか?
“店舗の売上全国第1位”の伊勢丹新宿本店。 “ファッションの伊勢丹”への回帰を掲げ「新しい伊勢丹」を目指す。その秘策は、今まで百貨店があまり手を出してこなかった「古着」の販売だ。ターゲットは、ネット通販に慣れ、ファッションの感度も高い若い女性たち。百貨店での衣服の消費額の減少がここ10年で一番大きい 30代以下の若い世代だという。プロジェクトを担当するのは、若きバイヤーたち。だが、上司からは「百貨店に来ていない人に、なぜ古着なのか?」と疑問の声もあがる。さらに、品質管理が難しいなどの問題点も出てきた。それでも「未来の伊勢丹の顧客」をつかんでいくには、百貨店の常識に囚われないと、若手バイヤーチームは、仕入れや売り場準備に突き進む。果たして「ファッションの伊勢丹」は、新しい百貨店に生まれ変わるきっかけをつかめるか。
一方、大丸&松坂屋が統合したJフロントリテイリング。「脱・百貨店」戦略に舵を切った。今年4月銀座の旧松坂屋跡地に、あえて百貨店は作らず、大ショッピングモール「ギンザシックス」を誕生させた。その中には、松坂屋・大丸の文字は見当たらない…。だがJフロントは、「脱・百貨店」の布石を打っていた。自ら立ち上げたコンセプトショップ・“シジェーム・ギンザ”だ。50代をターゲットに上質な洋服・小物など、国内外の「こだわりブランド」を厳選。売り場も従来の、商品がたくさん陳列するとは違う、高級ブティックのような趣きだ。この売り場が、いま、銀座で快進撃を続けているのだ。「脱・百貨店」の新たな形を見出した、「シジェーム・ギンザ」。Jフロントは、今後「シジェーム」を他の店舗にも導入、全国展開へと目論む。しかし、それ以外の店舗からは「銀座の成功」がそのまま通用するのか、疑問の声が…次なる一手は、どうなる?
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