町の鶏肉屋さんから 絶品&独自の鶏ビジネス! 失敗だらけの50年戦争

2019/03/14(木)22:00
全国展開し、今や銀座にまで店を構える水炊きの繁盛店「博多華味鳥」。実はそのヒットの裏には、福岡の寂れた商店街の鶏肉店の
生き残りの格闘があった。失敗を全く恐れない、執念のビジネスとは?

水炊き、炭火焼、丸焼き…絶品鳥で人気店を続々開発!鶏の”垂直統合”企業
銀座の一等地に構える水炊きの料亭から、炭火焼がうまい居酒屋、チキンの丸焼きが自慢の洋食屋、さらに、サラリーマンに人気の鳥そば店まで…客をうならせる旨味と歯ごたえの鶏肉がある。それこそ「華味鳥」というブランド鶏。その「華味鳥」をウリにした人気店を経営する企業が、博多に本社を構える「トリゼンフーズ」だ。現在、50店舗近い飲食店を経営する「トリゼン」だが、ただの外食企業ではない。実は、年間50万羽を出荷する養鶏場を経営する企業でもある。そこで育てられているのが、海藻などを配合した餌で育て上げた「華味鳥」なのだ。トリゼンフーズは、そのブランド鶏を武器に、養鶏から鶏肉の卸し、食品加工から外食まで…まさに、「鶏の垂直統合」という他にないビジネスモデルで成長を遂げてきた。独自進化を続ける強さの秘密に迫る。

開店1日で撤退決断も!失敗を1%も恐れない経営術
トリゼンフーズの前身は、善博の父が1949年に開いた町の鶏肉店。スーパーの台頭で販売が伸び悩む中、勝負に出たのが1970年に始めた養鶏場経営だった。うまい鶏を自分で作れば売れるはずだと養鶏を始めたが、失敗を繰り返す。1988年、自然に近い環境と独自の餌で育てた「華味鳥」を開発、軌道に乗り始める。だが、今度は養鶏と共に取り組んだ「水炊き店」で失敗する。ある店では開店1日目でうまくいかないことに気付き、その日のうちに撤退を決意したという。河津の座右の銘は「人間塞翁が馬」。予測できない運命を考える前に、行動あるのみ。その格闘の中で、他にないビジネスを作り上げていったのだ。

ミャンマーに絶品の水炊きを!博多男児、65歳の挑戦
実は河津、長年にわたりミャンマーに通い続け、個人として、孤児院の建設などの支援を行ってきた人物だ。もちろん、経営する飲食店などでも、あえてミャンマー人を積極的に採用してきた。そんな河津が、今年2月、ミャンマーに念願の店をオープンさせる。それが博多名物「水炊き」の専門店。しかも、この「水炊きの店」はミャンマーの庶民が食べられる価格で提供するという。今回の新店を任せるのは、東京の店舗で店長として活躍してきたミャンマー出身のチョウゼヤさん。河津は、故郷に店を持ちたいという社員の願いを叶えてあげたのだ。「水炊きを初めて食べるミャンマー市民の表情が見たい」という河津。65歳が仕掛ける新たな挑戦を追った。
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