土佐料理の名付け親!地方活性化も図る100年企業

2019/06/06(木)22:00
今、東京では地方の美味を手軽に味わえる郷土料理店がひそかなブーム。中でも、都内に5店舗展開する土佐料理の「祢保希(ねぼけ)」はリピーターが後を絶たない。土佐料理の代表格、鰹のタタキをはじめ、ウツボの唐揚げ、青のりの天ぷらも人気メニュー。運営するのは高知に本店を構える「土佐料理 司」。1917年(大正6年)創業の老舗で、地元では知らない人はいない有名店。その3代目竹内太一は、地元高知を盛り上げようと、様々な企業と提携し地域の活性化に奔走する。今回は、地方の生き残り策にヒントをくれる、サバイバル経営術に迫る!

■元祖・土佐料理店の革新経営!
東京で本格的な土佐料理を味わえる「祢保希」。一番人気は、自家製のポン酢で味わう鰹のタタキ。高知市内にある本店では、とれ立ての鰹をしゃぶしゃぶで味わうメニューも人気。そもそも高知の郷土料理を「土佐料理」と名付けたのは、竹内の父で、2代目社長の和夫。司は、元祖土佐料理の店として伝統的な料理をふるまうだけでなく、新たな創作土佐料理も手掛けている。地元のブランド鶏や豚を使った「龍馬鍋」は、農林水産大臣賞をとった逸品。昨年末、大阪に割烹バルという新業態店を立ち上げ、若者客の取り込みにも余念がない。伝統を守りながら、革新に挑む司の経営戦略を追った。

■借金35億からの復活劇!
1917年創業の「土佐料理 司」。現社長・竹内太一の祖父が高知で立ち上げた料亭がそのルーツだ。2代目(現社長の父)は、高度経済成長期の時流に乗り、大阪・東京へと進出。バブル期には20店を展開するまでに規模を拡大させた。しかし、バブル経済の崩壊後、急激な拡大路線がたたり、40億円の売り上げに対し、借金は35億円まで膨らむ。ドン底経営状態の中、96年に社長に就任した3代目は、不採算店を整理する。10年もの歳月をかけ、再建にようやく目処がついた。竹内は今、地元高知を盛り上げるべく、地場産業とタッグを組んで新たな商品開発も。仁淀川の水で育てる鰻の養殖業者と提携してブランド鰻を作ったり、四万十茶の農家と洋菓子店をコラボさせるマッチングビジネスも手掛け始めた。

■日本の水産資源を守れ!
土佐料理 司では長崎県の漁港ほか、高知県以外で揚がる魚介類も仕入れている。安定的に魚を供給するためだ。今、日本で取れる漁獲量は年々減っている。高知の名産、鰹も同様、漁獲量の減少に歯止めがかからない。そんな状況を打破しようと、竹内は新たな動きに取り組み始めた。その最前線を取材した。
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