仕掛け人はフランス人弓道家!? 高級チョコの売り上げを3倍にした「正射必中」のビジネス論

2020/01/30(木)22:00
高級チョコの代名詞、ゴディバの日本法人が、ある経営者の登場で売り上げを3倍に伸ばしている。最近はギフト用だけでなく、ドリンクやソフトクリーム、コンビニスイーツなど気軽にゴディバの世界観を楽しめる商品で快進撃を続けている。仕掛け人は弓道五段のフランス人経営者。「“正射必中”。お客のことを考えてよい商品をつくれば結果は必ずついてくる。」弓道の精神で快進撃を続ける、古くて新しいビジネス論に迫る。

『売り上げ3倍! “高級感”と“親しみやすさ”で快進撃』
 ベルギー王室御用達のチョコレート「ゴディバ」。1972年に日本で販売を始めた海外チョコのパイオニアだ。一粒400円は当たり前という高級チョコのゴディバがいま、“親しみやすさ”を打ち出すなどイメージを一変させている。ショッピングモールで行列をつくっているのは、冷たいドリンク「ショコリキサー(583円+税)」。2種類のダークチョコをコクのあるミルクでブレンドしたソフトクリーム「ダブルチョコレート(481円+税)」も飛ぶように売れている。客は「食べたら満足感が違う」と口をそろえる。さらに、手軽に買えるコンビニ専用商品も。5個入りで350円のチョコを始め、17年にはローソンと組んだスイーツが大ヒット。2019年の売り上げは過去最高の436億円になる見込みで、2010年比で3倍以上と快進撃を続けている。秋には全く新しいコンセプトのゴディバ・カフェをオープンするという。そんなゴディバジャパンのキーマンこそ、2010年に社長に就任したジェローム・シュシャン氏。日本在住30年のフランス人経営者だ。彼が打ち出したのは “高級感”と“親しみやすさ”という、相反するコンセプト。ゴディバを躍進させた驚きのブランド戦略とは!?

『日本独自の商品開発で世界をリード!』
快進撃の秘密を探るため、取材班は創業の地ベルギーに飛んだ。実はゴディバ、伝統の味を守るため、世界中で販売するチョコをベルギーの工場で一貫生産し、輸出していたのだ。ベルギー工場の潜入取材で見えた、高級チョコを支える職人の技とは。一方でゴディバは、日本独自の商品開発にも力を入れている。
担当するのは日本在住のフランス人。実は、世界に5人しかいないゴディバのショコラティエのひとりだった!ベルギーから直送されるチョコと、日本の伝統食材である、きな粉やほうじ茶、抹茶などをコラボ。あのチョコレートドリンクやソフトクリームも開発し、売上げの柱にしたのだ。それだけにはとどまらない。こうしたゴディバジャパンの独自商品は、日本発の戦略商品として世界に羽ばたいていたのだ。“高級感”と“親しみやすさ”という、相反する需要を融合させゴディバを躍進させたシュシャン氏。そのビジネス理論のルーツは、意外にも、ニッポン古来の弓道の教えにあるという。実はシュシャン氏、五段の腕前を持つ弓道家なのだ!

『“正射必中”-フランス人弓道家が唱える古くて新しいビジネス論 』
シュシャン氏がビジネスで重んじているのはニッポンの弓道の教えだ。たとえば「正射必中」。正しい手順で射られた矢は必ず的に当たるという弓道の教えだ。「売り上げを目標にすると必ず失敗する。お客のことを本当に考えてよい商品をつくれば結果は必ずついてくる」というシュシャン氏。他にも「正射正中」「一射一射」など、弓道精神をビジネスに応用している。シュシャン流ユニーク経営術の秘密に迫る!
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