不用品に命を吹き込む リサイクル革命の全貌に迫る!

2020/11/19(木)22:00
兵庫県姫路市に本社をかまえ、売り上げ上昇中のリサイクル企業、「エコリング」。ブランド品だけでなく、ぼろぼろの古着や使いかけの化粧品まで、「なんでも買い取る」をモットーに全国100店舗展開。コロナ禍では、自宅の片づけをする人が増え、リサイクル市場は活況だ。さらに、リモートワークが増えたことでオフィスの整理をする企業などからの買取りも増えたという。コロナの自粛で市場が止まった時も、倉庫を増やしてまで買い取りを続けたエコリング。そして雇用も維持、さらに新店舗も次々とオープン。とにかく「人の役に立ちたい」という代表の桑田。苦境に負けない、その経営術に迫る。

■[おうち時間で自宅の片付け!不用品買い取りに脚光]
春先に始まったコロナによる自粛。“おうち時間”が増えたことを機に、自宅のお片付けが急増。そこで注目されるのが、不用品を買い取る出張買取だ。昔の衣類や貴金属、果ては趣味で集めた骨董など意外な品に高値がついていた。さらに、エコリングの店舗にも袋一杯に古着を持ち込む人や、学生時代に使っていたVHSのデッキを持ち込む人などが殺到していた。メルカリの普及やリユースへの意識の高まりで、中古品市場はおよそ2兆円にまで成長、捨てるより次に生かしたいと考える人が増えているのだ。エコリングのモットーは「クタクタボロボロ大歓迎」。どんな商品にも値段をつけてすべて買い取っていた。しかしこの店舗、買取専門で売り場がない。一体どうやって儲けているのか?中古品のその後を大追跡。 やってきたのは兵庫県姫路市。クタクタボロボロを甦らせて売る、コロナに負けない秘密の現場を作り上げていた!さらに、コロナ禍で買い取る商品にも変化が・・・。テレワークやオフィスの縮小に伴い大量のオフィス家具が山積みになっていた。一体どこに売るのか?

■【コロナ禍でも新店続々!「人を生かし社会に貢献する」】
「なんでも買い取る」で成長してきたエコリング。今年11月にはついに100店舗目が開店した。これまでは直営店のみでの運営だったが、買い取り需要の増加に伴い、FCでの展開を重視し始めている。今回参入するのはエアコン設置を生業としてきた業者。コロナで家に上がり込むエアコンの仕事が減り、参入を決めたのだという。それに向け鑑定士候補として採用したのは、コロナで転職を決断した二人の女性だ。エコリングではFCの社員に対しても自社の社員同様に鑑定・査定のマニュアルを公開し、1カ月の研修で店舗に立てるまでに育成する。さらにオープン後もベテラン鑑定士がリモートカメラを使って鑑定を補助する。FCへの参入は異業種限定。経済環境の変化で共倒れを防ぐためのリスクヘッジだ。その代わり、万全のサポート体制で成功へと導く。桑田がここまでFCに対して手厚いのは、自身の経験から来るものだった。実はかつて自ら立ち上げたIT企業が倒産の危機を迎え、果ては闇金に金を借りるどん底の生活を味わった。さらに、エコリング設立後にもリーマンショックにより社員を解雇せざるを得ないなど、苦しみを味わってきたのだ。桑田は「人生をかけてFCに参入する人に、勝手にやってくださいではあまりに冷たすぎる」という。さらに、10年前から行っているのが、在宅ワーカーの採用だ。オークションに出品する商品の写真撮影などを在宅で行うスタッフで、小さな子供のいる主婦やシングルマザーなど。社会貢献の意味も込めて、今では姫路を中心に100人ほどと契約している。しかし、コロナによる自粛が始まった今年4月以降、思わぬ出来事が…。在宅ワーカーを雇っていたことでエコリングは商売を止めることなく続けることができたのだ。桑田は言う「助けてあげようと思っていたはずが、いつの間にか自分たちが助けられていた。」人を生かし、大切にするからこそ、苦境に負けない経営スタイルが生まれたのだ。

■【古美術商への参入、若手の挑戦は経営者の度量だ!】
京都市内にある「緑和堂」という古美術商。実はエコリングの子会社だ。緑和堂の社長・佐藤はもともとエコリングの社員で、クタクタボロボロを買い取っていた。しかし古美術への興味から桑田に骨董の買取を直訴。桑田は佐藤にエコリングの仕事をしながら、一定の時間は骨董の勉強をすることを認めた。骨董買取が利益を出せる水準になったところで子会社の社長として独立を認めた。入社から6年、佐藤は今や数千万円の値打ちがある仏像や絵画などを自らの目利きで売買する社長となった。桑田は言う「挑戦のために時間を与えることも経営者の役割」。佐藤のような若手の挑戦を後押しすることが、エコリングの成長の原動力となっている。
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