巨大ビール会社を大改造せよ!変化を恐れないキリンの挑戦

2020/11/26(木)22:00
新型コロナで大打撃を受けているビール業界。その中で独り勝ちなのがキリンだ。既存商品に磨きをかける傍ら「本麒麟」などヒット商品を生み出し、今年ついにビール類のシェアで11年ぶりにアサヒビールを抜きトップに立った。そして今“ビール依存”から脱却し「健康企業」へと生まれかわろうとしている。変化を恐れない好調キリンを牽引する、異端児社長・磯崎改革の全貌とは?

新型コロナに負けないキリン!攻めまくる商品開発の裏側
新型コロナで居酒屋のビール需要が激減、各社が大きく売り上げを下げる中、唯一好調と言えるのがキリンだ。業務用比率が高いアサヒやサッポロに比べ、キリンは“家飲み”需要をつかみ、一番搾りや本麒麟は去年を超える好調ぶり。10月に発売した「一番搾り糖質ゼロ」は5日間の出荷数が65万ケースを記録した。さらにキリンの好調を支えるのが、今までにない様々な挑戦。新開発の家庭用ビールサーバー「ホームタップ」が大人気なら、大手が手を出さなかったクラフトビールにも積極参入。出来立てのクラフトビールを楽しめる店を開業すれば、飲食店向けにタップマルシェというクラフトビールサーバまで開発して市場を盛り上げている。磯崎は、P&Gでマーケティングを叩き込まれた山形光晴を招聘、一番搾りのリニューアルを成功させる傍ら、本麒麟を大ヒットさせ、クラフトでは若手の意見を大胆に取り入れるなど、今までにない戦略を成功させている。変化を恐れず攻め続けるキリンの裏側を取材する。

ビールメーカーから「健康企業」に!苦労人の異端児社長
今、社長の磯崎が取り組むのが、ビールメーカーから「健康」をキーワードとした企業への再構築だ。サプリメントのファンケルを1300億円かけ傘下に収める一方、キリンが発見した免疫を活性化する「プラズマ乳酸菌」を配合した商品iMUSE(イミューズ)を展開。矢継ぎ早に「健康企業」への生まれ変わりを進めている。そんな
変革を進める磯崎、実は異色の経歴を持つ。最初の配属はスーパーでグループ会社小岩井乳業のチーズを売る部署。30代で渡米しホテルビジネスを学び、99年にはキリンのホテル事業で総支配人を務める。その後も出資するフィリピンのビールメーカーの副社長を務めるなど異色の畑を歩み続けてきた。そんな磯崎の原点は、今も毎月手入れに通う実家・小田原のミカン畑。中学生の頃、父親が病に倒れ、学校に通いながらみかん畑で働いた厳しい体験が苦労人磯崎の原点だ。「どんな苦労も無駄になることは一切ない」そう語る磯崎の経営哲学とは?

ホップとベンチャー精神で挑む!健康と町おこし
ここ数年、キリンが岩手県遠野市で取り組むのは、ビールの原料・ホップでの町おこし。日本屈指の生産地遠野で、良質なホップを武器に地元の造り酒屋などと新たなビールを開発している。また東京ではインホップという会社を設立。ベンチャーさながらにホップを使った健康な食品の開発に乗り出した。キリンの挑戦の意味とは?
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