“ふるさと職人”の逆襲

2017/08/15(火)22:00
日本各地に根付く“伝統の技”。その多くは活躍の場をどんどん失っている。しかし一方で、それらに魅せられ、地方に移住する若者も。「播州織」の産地、兵庫県・西脇市には、デザイナーを志す若者13人が移住。メガネで知られる福井県・鯖江市には、“ものづくり”に憧れて50人以上の若者が移り住んでいる。若者と熟練の職人が手を組み「産地復活」に賭ける、その挑戦を追う。
「先染め織物」の生産で成長した兵庫県・西脇市。その織物は「播州織」と呼ばれ、海外の有名ブランド(バーバリー、ブルックスブラザーズなど)の生地も手がけてきた。しかし、綿織物の生産が海外に移り、生産額はピークの4分の1にまで落ち込んでいる。そこで片山市長はある制度をスタートさせた。それは、デザイナーを志す若者を採用した企業に、ひと月最大15万円を補助するというもの。目指すは、西脇に根付いたデザイナーの育成と、西脇発ブランドの創出だ。播州織を製造販売する「播」に去年4月に入社した鬼塚(おにづか)創(そう)さんは、さっそく自社ブランドの新商品の開発を任されることに。そこで提案したのは、100番単糸という極細の糸を使用したストール。しかし、非常に切れやすく“やっかいな糸”として職人に嫌がられている。さらに、打ち出したデザインは、職人たちを困惑させる物だった…。
メガネで知られる福井県・鯖江市は、漆器をはじめ様々な伝統産業が盛んな地域。移住してきた新山直広さん(31)が、それらの魅力を伝えるべく作ることにしたのは「弁当箱」。女性たちの間で、SNS上に弁当の画像をアップするのが流行していることに着目。弁当箱に職人の「漆の重箱」を作る技術を生かすことで、漆器をより“身近“に感じてもらうキッカケが作れるのではと考えたのだ。目指すは、「思わず見せたくなる」弁当箱。果たして、地元の職人と力を合わせ、鯖江の伝統工芸をアピールすることはできるのか?
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