“棄てない”闘い!~食品ロス削減2020~

2020/01/14(火)22:00
国内で「まだ食べられるのに棄てられる食品」の量は、年間600万トン以上。そんな中、賞味期限や過剰在庫などを理由に棄てられる運命にある“ワケアリ”食品に、再び「売るチャンス」を与えるべく動き出した企業がある。カギを握るのは、かつてないマッチングだ。一方、一流シェフたちも新たなチャレンジをスタート。それは「腕とアイデアで調理現場での廃棄を減らす」というもの。そこには家庭でも取り入れられる様々なヒントが。昨年10月、食品ロス削減推進法が施行され取り組みが本格化する中、その先頭を走る人々の奮闘を追う。

■“冬の風物詩”で食品ロス削減にチャレンジ      
客の“食べ残し”による廃棄…飲食店にとって長年の課題だ。そこで、居酒屋「和民」では、昨年末から「3010運動」(宴会の最初の30分と終わりの10分は食事を楽しむことを奨励する)の声掛けを始めた。折しも時は忘年会シーズン真っ只中。大賑わいの中、客は耳を傾けてくれるのか?
一方コンビニ。最近、“レジ横おでん”を廃止、または提供時間を短くする店舗が増えている。調理に手間がかかる上、余って廃棄になるケースも多いからだ。ファミリーマートでは、1月14日から新たなおでんの提供スタイルを開始。「温かいおでんを食べたい」という客のニーズを満たしながら食品ロスも減らせるという、そのアイデアとは?

■それ、棄てるの待った!売り先探します
東京と埼玉に10店舗を展開する「スーパー みらべる」。その人気の秘密は、驚くべき安さの“ワケアリ”商品にある。賞味期限が迫ったものや、パッケージの破損、印字不備などワケアリの理由は様々。
そんな「みらべる」の仕入れ先に最近、新たに加わったのが、アイムライズという会社。社員は社長の佐藤亮一さんを含めわずか5人。現在、「在庫を抱えて困っている」メーカーや輸入元と、「商品を安く仕入れたい」「食品ロスの削減に貢献したい」店舗、双方を引き合わせるマッチングに力を入れている。自ら商品の在庫は抱えず仲介に徹し、取引は即断即決がウリ。ほとんどは、即日〜3日で成立させるという。
そのアイムライズに今回、新たな相談が舞い込んだ。それは、「タピオカの過剰在庫の売り先を探して欲しい」というもの。量は何と9トン。昨年大ブームを巻き起こしたタピオカ。相談者が在庫を大量に抱えてしまったのには、思いがけない事情が。果たして、佐藤社長は無事、売り先を見つけることができるのか?

■腕とアイデアで食品ロス削減!一流シェフたちの挑戦
食育や食文化の継承など、「食の力」を通して様々な活動を行うシェフや料理研究家の団体「シェフ―ド」。会長はイタリアンの巨匠・片岡護さんで、各ジャンルの一流シェフが名前を連ねる。その「シェフ―ド」が今、力を入れているのが、食品ロス対策だ。
メンバーの一人、中国料理の名店「美虎」のオーナーシェフ・五十嵐美幸さん。今回、食品ロス削減を実現すべく新たなチャレンジを行うという。それは、可能な限り「食材を余すところなく使った」新メニューの開発だ。普段は棄てられてしまうことが多い野菜の芯や果物の皮。形の問題などではじかれてしまう未利用野菜。腕とアイデアで、美味しい料理に生まれ変わらせることはできるのか?
一方、食品ロスのおよそ半分を占めるという、家庭から出る食品廃棄。五十嵐さんは、この対策にも動き出していた。シェフ―ドのメンバーである料理研究家・堀江ひろ子さんとともに向かったのは料理教室。冷蔵庫に鎮座する「ちょこっと残り」野菜などを美味しく料理するコツを、主婦に伝授するためだ。さらには、こども食堂でも実演し、子どもたちに料理を振る舞う取り組みも。そこには、「一人一人の意識が変われば、現状は大きく改善できる」という思いが。料理店と家庭、双方の食品ロスを減らす挑戦を追う。
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