私は、持たない!~「脱・大量消費」がニッポンを変える~

2020/02/18(火)22:00
今広がりつつある「モノを持たない」ライフスタイル。それを背景に盛り上がりを見せているのが「シェアリング・エコノミー」。「誰かが所有しているモノ」を、インターネット上のプラットフォームを使い、個人間で貸し借りや売買、交換するというものだ。様々な分野でそのビジネス化が進む中、今注目を集めているサービスがある。それが、「普段使わない家電や美容器具などを、誰かに貸して小遣い稼ぎをしたい」と考える貸し手と、「モノは必要なときだけ借りたい」と考える借り手、その両者のマッチング。一方、高級ブランドバッグの分野でも、自分の持っているモノを貸し出せるサービスが登場。そこでは、すでに300万円以上稼ぐ人も現れているという。大量生産大量消費の時代から新たな時代へ。進化するシェアリング・ビジネスの最前線を追う。

■「モノを持たない」生活術!個人間レンタルが旅行を変える?
「普段使わないけど捨てられないモノを、誰かに貸して小遣い稼ぎを」と考える貸し手。「モノがあふれるわが家に頭を抱え、必要なときだけ借りて用が済んだら返す」と考える借り手。そんな両者をマッチングして見知らぬ者同士が貸し借りできる「個人間レンタル」サービスが密かな人気を集めている。
2018年10月にスタートした「アリス スタイル」。超音波美顔器、ヘアアイロン、シックスパッドなど、美容・健康器具、調理家電の出品者・利用者が急増。わずか1年で、アプリのダウンロード数は15万人に達し、出品アイテムも、ルンバ掃除機、床ふきロボット、スマートスピーカー、ベビー用品などへ広がり、在庫数は4000を越えた。また、自ら所有するモノを貸し出すことで、年間10万円以上稼ぐ人も増えているという。
このサービスを立ち上げたのは、村本理恵子さん(64)。通信社から大学教授、そして動画配信サービスの立ち上げなどを経て、60代で起業した。現在はシェアハウスに住み「モノを買わない」ライフスタイルを自ら実践、会社もシェアオフィスという徹底ぶりだ。
そんな村本社長が、今年1月、新たなプロジェクトを立ち上げた。それは、子ども連れの家族が「手ぶら」でハワイ旅行に行けるようにするというもの。家族旅行では、荷造りや子連れでの荷物運搬が大きな負担。そこでスタートさせるのが、スーツケースやトラベルグッズはもちろん、ホテルの備品にはない美容機器やフィットネス器具、子どもの砂遊びセットやレゴブロックなど、家で使っているモノよりも良いモノ、旅先でテンションが上がるモノをまるごとパッケージにして旅先でレンタルするサービスだ。個人間レンタルが、家族の旅行スタイルまで変えるか?「モノを持たない」最前線を追う。

■3万種類のブランドバッグが月額6800円で借り放題!
一方、高級ブランドバッグに特化した個人間レンタルも急成長している。エルメスやルイ・ヴィトンなど憧れのブランドバッグおよそ3万点を、月額6800円(税抜き)で借り放題という「ラクサス」。その最大の特徴は、借りるだけでなく「収入」も得られるということ。自分が使っていないバッグをラクサスに預け、それを他の会員が借りると、バッグ1個につき毎月最大2000円が得られるのだ。アプリには「稼げるバッグ」の一覧があり、在庫稼働率が表示。ユーザーがどんなバッグを借りたくて入庫待ちしているかがわかるため、投資目的で人気のバッグを何百個も預け、利回りが年20%を超える人、すでに300万円以上稼いだ人も現れているという。
ユーザーの高い継続率を誇るラクサス。半年以上続けた人の継続率は98%にも達するという。その秘密は、膨大な貸し出し履歴とGPSの位置情報をもとに収集したビッグデータ。そこからユーザーが「何を欲しがっているか」を分析しオススメのバッグを提案、これが好評だ。さらに、そのデータからは、「シャネルが嫌いな人はグッチが好き」「百貨店よりもショッピングモールによく行く人はルイ・ヴィトンが好き」など、これまで知りえなかった傾向も導き出せるようになってきているという。こうしたデータを武器に、ラクサスは新たな挑戦に打って出ようとしていた。
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