新しき田舎に泊まろう!

2020/09/15(火)22:00
新型コロナウイルスの感染拡大で、キャンプなど、“密”にならない自然豊かな田舎で楽しむ人たちが増えているという。こうした中、アウトドアで有名なブランド「スノーピーク」が、地方とがっちりタッグを組んで、魅力的な田舎旅の提案を始めていた。その舞台は長野・白馬。スキーシーズン以外はめっきり寂しくなるこの地でどんな仕掛けを考えているのか。さらに、地方にある“城”を豪華宿泊施設にして、これまでにない体験ツアーを始めようとするところも現れた。1泊100万円という豪華ツアー、その中身は?地方の観光資源を魅力的にして、“新しき田舎”に泊まってもらおうという注目の取り組み。今年だけでなく、来年以降のアフターコロナをも睨んで動き始めている人たちの挑戦を追う。

◎アウトドアブランドとスキーの聖地がタッグ!これまでにない“田舎体験”を
スキーの聖地として知られる長野県・白馬村。冬は国内外のスキーヤーが詰めかけて賑わうが、春・夏・秋のグリーンシーズンはこれといって楽しめるものが少なく、閑古鳥が鳴いている。なんとか冬以外にも稼げる方法を模索しなければ・・・。白馬の人たちは口を揃えて言う。「本当は、夏や秋こそ、山や川がキレイに見えて一番いいシーズンなんです。なんとかこれをアピールできないか」。
そんな白馬の魅力に目をつけたのが、人気のアウトドアブランド「スノーピーク」だ。スノーピークはキャンプで使うテントをはじめ、アウトドアグッズを生産。主に新潟の燕三条で作られる高品質でおしゃれな製品は、熱烈なファンを獲得している。さらに最近ではアパレルにも進出し、国内で最も有名なアウトドアブランドの一つに成長した。そんなスノーピークはいま、豪華なキャンプ場=グランピング施設などを日本各地で仕掛けている。その仕掛け人がスノーピークの小林悠さん。小林さんは白馬の魅力をこう語る。「スキーのイメージが強いが、冬だけでは語ることはできない。白馬は四季を通じて大自然を間近で感じることができ、まだ知られていない魅力が詰まっている。それを多くの人に伝えていきたい」。
そして今年、スノーピークは白馬に目玉施設「スノーピークランドステーション白馬」をオープンさせた。観光案内所、アウトドアショップ、レストランやカフェなどを兼ね備えた多目的施設だ。それだけではない。広大な敷地内にテントを張ってキャンプをしたり、「住箱」というユニークなトレーラーハウスで宿泊することも可能。「この施設を中心にして今までにない田舎体験を提供したい」という小林さんは、あるプランを考えていた。それはランドステーションを拠点に、電動自転車を使って、観光客に村の中を巡ってもらい、白馬の魅力を肌で体験してもらおうというプログラムだ。協力を依頼したのは、白馬村観光課の澤田幸恵さん。趣味はサイクリングで、白馬の魅力をすべて知り尽くしている人物だ。小林さんはさっそく澤田さんとともにサイクリングコース作りへ。すると地元の人しか知らない、白馬の隠れた魅力がたくさん見つかった。「これならこれまでにない白馬をアピールできる」、自信をのぞかせた小林さん。しかも、参加者にはスノーピークの製品も使ってもらい、同時にブランドのPRもしようという一石二鳥の企画が誕生した。
そしていよいよ7月。待ちに待った夏シーズンがやってきたが、「GO」の予約はなかなか入らない。逆境の中、村全体の希望も背負った「GO」の行方は・・・。

◎1泊100万円!? “城泊”で一国一城の主に!】
古い歴史を持つ長崎県・平戸市。戦国時代にはポルトガル船が来訪し、あのフランシスコ・ザビエルがやってきてキリスト教を広めるなど、今も異国情緒あふれる雰囲気を残す町だ。その平戸を一望できる高台に建つのが、平戸城。この城をこれまでにないスポットに生まれかわらせ、“これまでにない田舎体験”を作れないかというプロジェクトが始まっていた。それが“泊まれる城”、名付けて“城泊”だ。城をリノベーションし、豪華な宿泊施設にするというもの。定員は1日1組5人まで、殿様が食べていたような料理や、昔ながらの伝統を体験できるオプションを用意。それらを合わせれば、1泊総額100万円という超・豪華ツアーにしようというのだ。
プロデュースするのは、民泊などを手がける「百戦錬磨」。この城泊プロジェクトのために「狼煙」というベンチャーを立ち上げた。「狼煙」代表の鞍掛斉也さんは「平戸市は観光コンテンツが豊富なのに、埋もれていてもったいない。城泊が地域振興の一つの起爆剤になれば」と意気込んでいる。このプロジェクトには平戸市も全面協力。ほかの地域にはないインパクトで平戸をPRできればと城泊に期待を寄せている。
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