コロナに思う♯9 伊藤隆敏 コロンビア大学教授

2020/04/15(水)23:00
各界で活躍する人によるリレーメッセージ、「コロナに思う」です。きょうは、死者の数が1万人を超えたアメリカ・ニューヨークに住む、国際金融の専門家、コロンビア大学の伊藤隆敏教授からの提言です。

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ニューヨークで籠城生活、「おこもりさん」を始めて、3週間経ちました。まだまだ続くと思います。長い、長いトンネルになるわけですけれども、それが抜けた、トンネルを抜けた世界というのが、元の世界なのか、新しい世界なのかということを考えるようになってきました。おそらく、新しい世界なんじゃないかと、元には戻らないという風に感じるようになってきています。そうするとですね、やっぱり新しい世界が元の世界よりもより良いものにしたいわけですよね。より生産性が高い、それからより生活の質が高い、そういった世界にするためにはどうしたらいいのか。

トンネルの中にいる時は、ものすごく下がると思うのですよ。問題はその落ち込んだ後の、落ち込んだ後に、V字に回復できるのか、あるいは、低迷が長く続くのかというところで、それはやはり工夫しなくてはいけない。だから、V字は無理かもしれないが、少しでもその回復のスピードを上げていくためには、やはりその長く言われてきた、テクノロジーを生かした社会を作っていくということが重要になってきていると思うのですね。

ニューヨークでも、小中高、全部休校になったわけですけれども、それはもう1人1台、タブレットあるいはPCを配って、遠隔授業を小中高にも導入しています。同じようなことを、もちろん東京でもできるはずなのですね。やる気とお金さえ注ぎ込めばできるわけですから、これはぜひやっていただきたいなという風に思っています。

トンネル抜けた新しい世界でも、おそらく在宅勤務というのが、交代かもしれませんけれども、結構日常的にできるようになっている、みんな慣れてくると、いうことがあるとすると、これは非常に大きなチャンスでありまして、例えばですね、子育てをしている共働きの世帯でも、在宅で十分に企業活動に参加できるということが実現する。

ただ休んでいるのでなくて、やっぱり新しい世界で何ができるのだろうということを考えて、イノベーションに繋げていくと。それができれば、やはり回復は早いという風に思います。
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