コロナに思う♯11 天野浩 名古屋大学教授

2020/04/17(金)23:00
各界で活躍する人によるリレーメッセージ「コロナに思う」です。今夜は青色発光ダイオードの研究で2014年のノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学の天野浩教授からの提言です。

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大学人としての思いを述べさせていただきます。まず今回の件で理解したことは、最も効果的な方法は感染経路を完全に絶つということです。これを世界中の人々が共有できたことは非常に重要だったと思います。それからワクチン、これができれば治療が一気に進むであろうと期待と希望を持てる、これも非常に重要なことです。これらは医療に携わる方々の努力によるものです。

私たちの分野としては、例えば医療用ロボットであるとか、あるいは介護用ロボットであるとか、最前線で闘っている方々の少しでもお役に立てるよう頑張ることだと思っています。

願わくは、将来は遺伝子技術・データサイエンス技術が進んで、どんな新しいウイルスが出てきてもすぐに対処ができる、そういった医療体制が構築できればと思っています。

一方で、喫緊の課題として教育体制の再構築があります。例えばオンライン授業ですけれども、「すぐにできる」と思っていましたが、実際にやってみると通信回線容量が足りなかったり、あるいはコンテンツが対応していなかったり、という課題に直面しています。これは産業界でも似たような課題に向き合っておられると思います。これは必ず解決しなければいけません。

一方で、例えば実験とかフィールドワークなど実際に手を動かしたり、あるいは体を動かして身につけてもらったり、そういったものができなくなっております。これは世界中で同じような問題に直面しておりますので、皆で力を合わせて解決しなければいけません。

最後に「生き延びる種というのは決して強い種ではなくて、環境に適応した種である」という昔からの自然の摂理。これをもう一度思い起こして、この危機的な環境に適応して、新しい時代につなげる、そういったことに我々も微力ながらお手伝いできればと思っています。
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