コロナに思う#13 星野佳路氏 星野リゾート代表

2020/04/21(火)23:00
今夜のリレーメッセージ「コロナに思う」は、苦境の観光業界から星野リゾート代表の星野佳路さんです。収束した後を見据えて、いま新たな観光のあり方を模索しているといいます。

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星野リゾート代表の星野佳路です。今、観光には色々な面で逆風が吹いていまして、私たちはその真っただ中にいます。日本の観光がこれからどうやって生き延びていけばいいのか、私たちの企業も含めて必死の努力を続けています。

1年、1年半かけて需要が戻ってくるかもしれませんが、その時に今の需要のあり方はもしかすると大きく変わっているかもしれない。収束に近づくにつれて、ある日突然需要が戻るわけではなくて、だんだんと戻ってくるということを私は想定しています。ここ10年話題になって成長してきたインバウンドは、おそらく戻りは最後の最後になるだろうというのが私の感触です。

そこで提案なのですけれども、私は「マイクロツーリズム」ということを実践したいと思っています。地元・地域を観光してみようということなのですね。自分の家から10分、15分、30分、1時間の範囲を観光してみよう。そこを、私たち観光事業者もまず収束後に需要が戻ってくる時に狙ってみたらどうかという提案です。

メリットはいくつかありまして、一つは今までも「マイクロツーリズム」、15分、30分、1時間圏内のお客様は、そこそこいらっしゃったので、需要がしっかりとあるということが一つ。もう一つは、県をまたいでとか、すごく長距離を旅行するわけではないので拡散につながらないということが、二つ目。私たちの大事な観光人材の雇用を維持できる。そこが三つ目です。そして最後、四つ目。これはですね、今まで私たちは首都圏・大阪圏、そしてインバウンド、中国・ヨーロッパ・アメリカ、すごく遠いところを一生懸命ターゲットにしてきたのですけれども、この機会にですね、地元・地域の方々にもう一度地元・地域の魅力を再発見していただく、これはすごく大事だと思っているのですね。地域の魅力を知っていただかないことには、実は観光は強くならない。

なので、今回新型コロナウイルスで私たち、大変なダメージを受けているわけですけれども、転んでもただでは起きない。日本の観光が復活する時には、地域の人たちが地域の魅力を知っていることは、私は世界に対して、日本の観光の強さをアピールできる、すごく大きな力になると思っています。

新型コロナウイルス前よりもパワフルな観光にしていきたい。そういう風に努力していきたいと思っています。
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