コロナに思う#36 松嶋啓介さん

2020/05/27(水)23:00
「コロナに思う」、今夜はフランス在住のシェフ松嶋啓介さんです。25歳で南フランスのニースに店を持ち、外国人として史上最年少でミシュランの一つ星を獲得した松嶋さんは今回、新型コロナの影響で休業が続いている東京都内のレストランを近く閉店する決断をしました。

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日本に簡単には移動できないので、日本の店の継続は正直難しい。体の一部でも悪かったら摘出しないといけないから、(閉店は)しょうがないんじゃないんですか、そこは。

フランスでも3軒くらい店をやっているんですけど、この2か月考えていたのは「そもそもなんでこんなに忙しくしていたんだっけ」ということ。自分の心境の変化はうすうす気づいていたんですよ。気づいてたけど実践できなかった。こういう状況になって環境を変えられたので、思っていたことを行動しやすくなった。

家にいることでも不安を感じる人たちがいる。それを少しでも和らげるためにできることは何か。

2000年以降、やっと世界が味の一つとして認識してくれた”うま味”に対して、僕はここ数年ずっと普及活動をやってきた。”うま味”という味を人間が舌の上でキャッチアップし、体の中でもキャッチアップできると心身ともに安らげるし、穏やかになれる。今回のコロナで改めて伝えていくことが重要だと今思っているところです。

オンラインでいろいろなことができることにも気づいた。時間さえ合わせれば料理教室ができるというのはすごい発見。コロナによって”出会い”があったので、そういうことをしながら、今後は今までやってきた”うま味”の普及活動をやりたいと思っています。

情報は外から得ると思っている人が多いと思うけど、インフォメーション(情報)って内側から来るもの。言語化しておく、数値化しておくと自分にとっての教訓になってくるんじゃないか。大きな変化をさせられる部分もあるし、しなきゃいけないところもあるので、どうせなら自らの意思で変わっていく方を選んでいきたい。
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