コロナに思う#42 小林喜光会長

2020/06/17(水)23:00
リレーメッセージ「コロナに思う」。今回は、経済同友会の前代表幹事で「財界のご意見番」として知られる三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長です。新型コロナ感染拡大以降、続けている在宅勤務を通じてビジネスのあり方に大きな変化を感じているといいます。

============================
次から次へとWEB会議がアレンジされているから、かえって忙しいんですね。だけど夜(の日程)がない。土曜、日曜も結構本が読める。ワークライフバランスはこういうことなのかと。営業と称して、夜に会合をして、酒を回し飲みして、ゴルフでという時代は終わったんだろう。密着して情の絡んだ世界から、よりクールで理であり、知である世界に転換していく。その大きな流れはもう変わらないでしょうね。

営業というのも足で稼ぐ部分もあるだろうけど、もう少し民民の取引もWEB系、Eコマース的なところに入っていく。そういう変化もあるでしょう。製造現場に至ってもIoTやロボティクスとか、ITテクノロジーをより密に入れ込む。あるいはネット系のテクノロジーも入れ込めば、やっぱり相当な人を介さないで効率よくなる。余った人はもっとプロダクティブというか、知的な、あるいは価値創造の方向により転換していく。

大きな岩盤、重い石がコロナによって少し動き出してきたので、これをまさにチャンスにしてデジタル化を加速するのが非常に大きな一つ。あとはサプライチェーンを変えていかないと、ほとんど中国一辺倒で今まで株主資本主義というか、資本効率、コストだけを考えて経済活動をやってきたわけで。そうすると経済安全保障やナショナルセキュリティを考えながら物流もある程度設計していかなくてはならない。

コロナは少なくとも2~3年して収まるでしょうし、DNA、RNAが変換してより人間に違う戦いを挑んでくるかもしれないが、それで人類が全部滅びるまではいかない。環境問題、CO2は経済が今回これだけ悪くなっても、空気がこんなにきれいになったという場所が世界にあるわけだけど、それでもCO2は減ってないんですね。C O2は2050年ゼロにしなきゃ、おそらく(気温は)3度、5度は上がって、島しょ国はもう水びたし。今日あたりも6月でこんなに暑くなっちゃって、明らかにクライメートチェンジじゃないですか。これはコロナ以上に人類の破滅を意味する。それもただあと20年か30年以内なんですよね。

企業活動がそういう社会的なものをどれだけ変えていけるかという価値がものすごく重要になっている。
続きを読む