コロナに思う#45 後藤俊夫氏 100年経営研究機構 代表理事

2020/07/07(火)23:00
各界で活躍する人のリレーメッセージコロナに思う。今回は、日本経済大学大学院・特任教授で、日本の長寿企業について詳しい、100年経営研究機構の後藤俊夫代表理事です。コロナ後の企業経営のヒントが長寿企業にあるという提言です。

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大変な非常時が続いているわけでありますけれど、私はこの中で非常に大きな励まし、勇気をもらいました。20年間、私は長寿企業の研究をしてきまして、最近では世界でも日本は長寿企業大国として知られる存在になりましたが、この日本の長寿企業がコロナに対してどう対応しているかという質問が世界各国から寄せられました。

私は仲間に呼びかけまして、日本全体の長寿企業のコロナ対策の緊急調査を行いました。1000年企業3社を含めまして、95社から集まった回答は非常に私たちを勇気づけ、従来の研究結果を上回るようなものでもありました。

第一に財務的に足元を固める。もちろんこれは長年にわたります内部蓄積、そして信用の賜物ですが「1年間持つ」と答えた企業が全体の6割、「2年以上持つ」と答えた企業が27%あったわけです。過去の体験、教訓などをもとにして、自分たちだけでなく、生産者、地域社会と一緒になって頑張ろうとやっているわけです。この最後の部分が非常に大事であります。

3月になるとポストコロナの経営に関する質問が寄せられるようになりました。私は「ポストコロナは長寿企業にあり」と答えています。ステークホルダーと一体になった闘い。これがあるからこそ過去に幾多の非常時、数えてみますと過去100年間に15回。例えば関東大震災、第二次世界大戦、リーマンショックなどありましたが、これを克服してきたわけであります。

コロナが起きる前から21世紀の経営は「利他主義・利他経営」と言ってきました。日本に古来から言われている「三方よし」「企業は社会の公器」、これらがこれからの経営でますます重要になると私は読んでいます。企業は孤立した存在ではありえません。社会的な存在でありますから、困ったときには助けられ、普段は助け合う。これを続けてきたからこそ、100年企業が100年続いているわけであります。

私たちはぜひ自信を持って、助け合いながら頑張っていこうではありませんか。
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